名誉毀損で５億５千万円！？

わたしも名誉毀損での民事訴訟を提起している身であり、また名誉毀損罪という刑事事件の被害者という立場でもありますから、この話題の訴訟の行く末には興味はあります。事件の詳細についてここで触れるつもりはありませんが、わたしが思うには名誉毀損に対しての日本の損害賠償の相場は低すぎます。特に一般人の場合はほとんど費用倒れに終わります。今回は相手が雑誌社で逃げも隠れもしないのですぐに訴訟を提起できますが、一般人に対する匿名の名誉毀損の場合はまず相手が誰だか本名と住所を突き止めないと裁判が起こせません。発信者情報開示申立てという手続きです。このために弁護士費用などで数十万円はかかってしまいます。やっかいなのは数十万円払った上で身元を突き止められないリスクがけっこうあるということです。通信会社でログが消えていたとかあるいは厄介なサーバーを通していたとか、そうなると金だけ払って泣き寝入りです。仮に運良く突き止めることができたとして、さてそこから裁判するのに、また数十万円は弁護士費用などかかります。１００万円近くかけてそれで判決が数十万円とかせいぜい１００万円なら手間暇も含めて損だという計算になってしまいます。アメリカのように１００億円とかの高額になる必要はないと思いますが、今の１０倍くらいにはなってもよいと思います。現在より多額な賠償が名誉毀損に対して認められるようになることをこの裁判に期待してます。もっともどっちが勝つかは知らないです。あくまでも損害賠償が認められればの話です。

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