理外の理

2014年04月23日
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日々の雑感ーリタイアライフ
ここに数学の問題がある
持ち時間1時間で
正解を出そうする
仮に答えが数字の問題だったら
正解はひとつだ
正解以外は誤答となる
 
レベルの高い大学だと
仮に答えが違っていても
いろいろ書いてある内容から点をくれるのだろうが
それはあくまでもどう正解を導き出すか
という視点に限られる
持ち時間も固定だ
 
実社会が受験と大きく異なるのは
まず持ち時間を自分で考えないといけないということだ
そしてその持ち時間に対して
正解の質も自分で判断しないといけない
 
持ち時間を横軸にして
正解の質を縦軸に置いて
一本のグラフができたら
そのグラフが或る領域に収まっていないといけない
そういう設問だ
 
さらに面倒なことに事態は刻々と変化する
 
受験に比べると
はるかに複雑だ
受験なら決められたポイントに行けばいい
実社会では
それはただ行けと言われたから行きました
というおバカな仕事になる
 
受験戦争では自分が勝者だと思っていても
実社会で通用しないというのは
それは十分頭が良くなかったということだ
ぎりぎり勉強をして
なんとか受検のポイントに対応はしましたよ、に過ぎない
では受験は意味がないかと言うと
そうではなくて
 
設問の都合というのもある
採点しないといけない
ポイントでさえ
正解にたどりつけない人間は
それより複雑にしたら
答えを導きだせっこないだろう
そういう理由で
今の受験が正当化されていて
 
やはり優秀な人間と言うのは
東大とか一流大学に行く
だが東大を出ていても
おそらく半分くらいの人間は
上に書いた複合的な状況では十分対応できない
逆にポイントの成功体験が
邪魔をして、設問の状況が理解できないように思う
 
具体的に書かないとわかりづらいかな
正解は356だとする
持ち時間は60分
これが受験
 
実社会では例えば
30秒で500より大きいか少ないかまず判断すべきと決めて、
それで500より大きいか大きくないかを先に導き出す
その場合は356を導きだす手法と大いに異なる可能性がある
 
その500の判断をしたら
10分後には
プラスゼロ、マイナス50の精度で答えを出す必要がある
なぜプラスは許容できないのか?
プラスの場合とマイナスの場合で起こりうる
シナリオを考慮検討してプラスのリスクは負えないと
そういう判断をする
マイナスだったら50くらい外れるのは許容できる
 
そういう判断をして
そして
15分後
60分で正解を出さないといけないはずだったが
30分にしないといけない状況となる
変化があったのだ
 
どう考えても受験より複雑だ
でも頭のよい人間ならきちんと解くでしょうね
 
そしてここまできちんと考えて
なおかつその上にある
勘を働かせるのは
超人的作業だ
 
実社会では
勘は重要なんだとは思うけど
勘に行く前に
 
十分考えていない人には
良く考えている人が
勘で決めていると思いこむ傾向がある
自分が理解できないことだからだ
だが
そのほとんどは実は勘じゃない
よく考えているということだ
 
よく考えていても
説明のできないこと起こる
 
わたしは親父が死んだその日に
競輪の電話投票で大きく勝負した
的中して
一レースで50万円ほど稼いだ
 
葬儀屋との打ち合わせの間の待ち時間で
新聞を見ていたら
予測をする
その予測はあくまでも理屈だ
勘じゃない
 
その後に勘が来る
ああ、俺はこのレース絶対当てるな
って
それがわかるのだ
だから電投の残高すべて買い増した
 
このような感覚が来た時に
わたしは勝負を外したことが一度もない
ただ過去に数度しか経験がない
 
株式投資では一度だけ
ボッシュ
仕事では2回あった
競輪では何度か
 
そういう時は誰が何を言おうがどかんと行くのだ
 
でほとんど普段は
理屈で勝負だ
わたしのことを勘が鋭いなどと言う人は多いけど
自分でも勘は鋭いと思うけど
でもみなが見ているほとんどは
勘じゃない理屈だ
 
最初の数学の問題
自分でシナリオを考えないといけない
そして、そのシナリオは
多様で、かつ包括的で
かつ特異な視点から描かれたもので
最後にリアルでないといけない
空想、妄想じゃいけない
でも突拍子もない話でいいのだ
そこにバリューがある
 
突拍子もない話を
まじめに予測して
それで誰も信じない
でも現実になる
 
そういう時に
少年のような笑顔になるね
痛快だ
 
この空想力、妄想力が
力となる
 
最近
妄想力という記事を書いたが
実は妄想じゃない
人が妄想だというなら
ああ、そうかい
とそういうだけのことである
 
そして
勘は
その理屈のあとに来る
理外の理
それは極めて
内面的な精神の躍動であり
驚くべきことに
それはリアルと邂逅する
 
 
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