赤字の会社の株を買ってはいけないのか?

2024年03月04日
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株式投資
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果報は寝て待て?

赤字会社の株価って安いでしょう? だから黒字になる見込みがあれば株価も大化けする可能性はあります。ただその見込みがしっかりとしているのと、それと少々の赤字では潰れないバックグランドというものも必要です。赤字の会社はみんなが手を出しにくい。では人の裏を行けという株の格言に従うなら赤字の会社から将来有望なものを選び出すという作業は奏功するかもしれません。ただそんな簡単に見つけられないと思います。赤字になるにはいろんな理由があるんです。企業を見抜くという以上の大きな視点が必要になったりします。昔ヂーゼル機器という会社がありました。ディーゼルエンジンの噴射ポンプとカーエアコンを製造していた。その後ゼクセルに社名変更した。そこで独ボッシュがゼクセルを傘下に納めた。その上で東松山にあった自動車機器工業(JKC)という会社と横須賀にあった日本ABSも傘下に収めてボッシュブレーキシステムを設立した。さらにゼクセルのエアコン事業をフランス系のバレオに売却した。ボッシュ本体はカーエアコンをやっていないからです。その上でゼクセルとボッシュブレーキシステムを統合してボッシュジャパンを設立した。ようやく本国ドイツと同じ事業を有する子会社が誕生した。当時ボッシュジャパンは赤字に陥りました。事業の不採算も影響ありましたが企業の統廃合に大きなコストが発生したからです。

さてドイツ本国のボッシュがこれだけ手間暇をかけてボッシュジャパンを設立して、ドイツからステファンストッカーというエリートをボッシュジャパンの社長に送り込んできた。この名前を聞いてピンと来る人はかなりの自動車部品業界通です。のちにエアバッグのタカタの社長になる人物です。わたしはボッシュジャパンの株主総会で彼の流暢な日本語にボッシュジャパンの復活を確信しました。赤字で潰れるとかいうことをいう人がいましたけど、もし潰すなら金と手間暇かけてドイツ本国のボッシュがこんな複雑な統廃合をするでしょうか? そのボッシュの世界戦略から考えてもボッシュジャパンの位置付けは明らかに重要です。四季報とかIRだけを見ていたらわたしのような判断はできないでしょう。業界の動きや企業の統廃合の意味を理解していたからできた判断てことです。それに加えてディーゼルシステムとかトランスミッションのCVTとか良い将来技術をボッシュは持っていましたから、わたしは投資に躊躇はありませんでした。総合的複合的な企業分析力があったということかと思います。
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Comments 3

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savers19  

この記事見て思い出しましたが、2017年に曙ブレーキが「安いなあ」と気になって、ついつい100万円分くらい買いました。その直近の関連記事にボッシュが全株売却とあったのですが、それに別段反応していなかったので気にしませんでしたが、あとは災難続きでした。

妙な値動きのおかげで、たしかトントンで逃げ切れましたが、19年にはADRにお世話になるまでに落ちぶれました。
今見たら、その当時の半分の株価になっていますねえ。日経平均に反比例するようなカーブです。

2024/03/04 (Mon) 12:14

川口晴朋(ハルトモ)  

Re: タイトルなし

業界通としては独立系の自動車部品メーカーは投資対象としてお勧めできません。カーメーカーまたはシステムメーカーに逆らったら切られますので、言いなりになって薄利で細々と生き残るしかありません。利益も全部顧客に管理されていますし大幅な増益なんて許されません。生かさず殺さずってところです。

2024/03/04 (Mon) 17:05

savers19  

なるほど。大株主を見て、トヨタもホンダも保有しているから堅実だ、なんて解釈したらダメなんですねえ。それはむしろ独立系なんだという解釈だと。素人目線だと、いろんな柱を持っている(1つだけに頼っていない)から強いと考えてしまいますが、それが逆に弱みに繋がるという感じですかねえ。車部品関係はそのへんが複雑ですねえ。

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