株価の構造 Aの専門家、Bの専門家

2014年05月14日
2
0
株式投資
仮にトヨタ自動車が非上場だったとしよう
それで、これもまた仮にだが
あなたは潤沢なキャッシュを持つ投資家で
100兆円ほど現金を持っているとしよう
 
ある朝、自宅で
丸山珈琲を飲みながら浅野屋のパンに澤屋のジャムをつけて
朝食をいただいていると
自分の投資顧問から電話がかかってきて
 
トヨタのオーナー家が
しっかりと事業継続してくれることを条件に
会社を売却してもいいと言ってるという
 
あなた以外1人、2人の投資家が
購入価格の入札に応ずるとのことらしい
 
さて、あなただったら
いくらで応じますか?
この応札価格が
企業の値段ということになる
 
10兆円で買いたいと思うか
30兆円でも良いと思うか
ライバルはいくらでビットしてくるか
もちろん、あまり安ければ
オーナー家は売却を止めるかもしれない
 
そこで
その会社の中身をよく調べないといけない
だいぶ長い検討になるだろうが、、、
そこは飛んで
結局20兆円なら20兆円で買って
それでちゃんとそろばん勘定あうかどうか、である
 
こんな話は
M&Aに馴染みのある人なら
いつでも考えていることだ
会社単位で売買するような市場というか仕組みが存在して
会社というものには値段というものがある
当たり前のことだ
たいていのものは金で買える
会社も御多分に漏れない
 
会社を売買し、そして保有する少数のプレーヤーの間では
よほど特殊な事情がないかぎり
その企業の持つ実力とかけ離れた値段がつくことはない
買って自分がオーナーに収まって
採算が取れないような値段では誰も買わない
自分で運営するからリアルに考える
一方
あんまり安い値段で売るより
自分で利益を毎年手にしたほうが儲かるなら
誰も売らない
 
もちろん企業だから
利益構造とか競争力も
時間ととも変化していくので
必ず同じ値段でと
定価があるようなものではない
 
ここ10年くらいという視点で言えば
トヨタは20兆円というのが
まあよい相場だろうなあ
と、わたしはそう思っているが
 
さてだ
ここでプレーヤーの数が数人から
どんと数万人、数十万人と増えたらどうなるだろう?
おまけに会社を買っても
すぐ転売ができるとして
いろんな会社が売買されているとして
 
そうしたら
安く買って高く他の誰かに売りつけよう
そういう輩が必ず現れる
相場より安く買って相場より高く売れば
そのまま利益になる
会社を買っても自分で運営する気はさらさらない
 
話はがらりと変わってくる
相場の20兆円とは
かけ離れた値段がつくことは大いにあり得る
つまり
みなさんご存知
株式市場だ
 
どんな株価もあり得るけど
売買している人間は
もとの会社の値段の構造を忘れるわけにはいかないから
20兆円を中心値として
それに対して
人気でどれだけ振れるか
 
トヨタだと
20兆円+ー10兆円
そんな幅じゃないかな
 
でもこれはかなり小さい方だと思う
1兆円 +ー5兆円
そんな会社だってごろごろしている
 
トヨタで言うなら
20兆円の部分をAとして
人気で触れる+-10兆円をB
とすると
 
Aが大きくてBが小さいほど
人気でなくて企業の実態で株価が変動する傾向が強い銘柄と言える
逆にBが大きいと人気で変動している部分が大きい会社となる
 
ところがさらに興味深いのは
このAの部分
実際にはA+Bと切り分けられて
株価が提示されているわけではないので
プレーヤーがわずか数人でインテリジェントであれば
そんな変なAはケースとして少ないが
 
これは数万人、数十万人と
投資家が増えてくると
もうAそのものの
値付けをするスキルがない人間が増えていく
もうAもBもごちゃごちゃになっていく
 
でも決して
Aが消えたわけではない
見えない人間が増えただけなのだ
そしてAは時間とともに企業の実態に沿って変化していく
 
こういうことはあり得る
今の株価は500円
でも
それは200円(A)+300(B)=500円
ところが
Aが400円に変動したとしよう
ところが株価は500円のまま
すなわち
400円(A)+100円(B)=500円
同じ価格でも中身が変動しているというわけだ
この会社買いですか?
でもこれくらいじゃどうだろう?
株価なんて400円(A)-300円(B)=100円
だってあり得るとしたら
Aが200円から400円になったからと言って
それで買ってハイ儲かるとはいくわけない
まあ確率的には
いつか調整される可能性はあるけど
 
 
ボッシュという会社
わたしは自分なりにA=1000円と弾いた
ところが市場を見ると
150円だった
結局
この会社の株価は
1000円(A)ー850円(B)
ぐらいの見当だったという判断をしたのだ
 
これくらい大きな差があるなら
買っておいても負けることはあるまい
そういうことになる
 
株価はその後
60円まで下がるが
1000円から見ればどうということはない
1000円(A)ー940円(B)=60円
逆にチャンスだと
それで投資額を比例乗数的にどんどん増やしていった
いわゆるナンピンなんだけど
150円から買いだしても
60円の時点で平均は100円切るくらい
 
最近猫次郎さんからは教わったところでは
最初の150円からたぶん100円とか90円くらいまでは
損切してしまったほうが良いということだけど
それはBの専門家だから
そんなことできるんだろうけど
 
こっちはなんせ生まれて初めて株を買っている
それもAの専門家(自負)だ
A=1000円と値付けている以上
60円だろうが100円だろうが
同じだろう
紛れがないほうがいい
紛れがないと心が静まり胎も座る
そっちのメリットのほうがでかい
わたしはそう思う
Bのほうでとやかく儲けようと思わないのです
 
今世間の投資家で
AとかBの差もわからん人間がほとんどでしょう
わたしは最初からわかっていたんだね
 
世の中見渡すと
この世間で成功している勝ち組の相場師は
ほとんどBの専門家でしょ
 
Aで成功している人は
ほとんどいない
バリュー投資家なんて言ったところで
Aの見方も甘くて
Bの値動きに翻弄される程度のAがほとんという時代だからだ
 
本物のAなら
Bを押しのけるどころか
引きつれて上がって行ってしまう
そう思っていた
 
うまくすると
1000円(A)+1000円(B)まで行かないかなって思っていた
だがボッシュは600円でTOBかけられた
いくばくかまだ保有していたわたしはやられたって思った
やはりドイツ人は頭いいね
そういうことで
もうボッシュは非上場だ
 
だがその後リーマンショックが来て
その金がトヨタに行くのだから
これは完全についていた
 
運も実力のうちってことかな
 
関連記事
ハルトモ
Posted by ハルトモ
自由人ハルトモ。那須とさいたまを毎週往復するリゾート&リタイアライフ、そして旅、投資ネタもありのブログです。
自己紹介へ

Comments 2

There are no comments yet.

白猫次郎  

No title

Aの専門家=バフェットやロジャース
Bの専門家=ソロス、山種というところでしょう。
たまにはAもBもできるような天才がいると思いますが。
はるともさんらしい論理的な区分だと思います。いずれにしろどちらかに徹底して比重をかけるほうが上達は格段に早いかと思います。

2014/05/14 (Wed) 09:27

ハルトモ  

No title

投資手法は別として、猫次郎さんは、ジムロジャースぽい感じがします。

2014/05/14 (Wed) 22:43

コメント投稿