ワーママと専業主婦の分かれ目

2023年09月24日
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人生の考え方
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この店の肉汁そばにはまっています
田舎粗切り蕎麦の食感がたまりません


わたしは結婚した時横浜の緑区というところに住んでいました。そこで妻と新婚生活を始めた。共働きでした。それで子どもができたとわかるとすぐに家探しを始めました。最初からマンションと決めていました。わたしが海外出張が多い人間なのでセキュリティを考えるとマンションという選択でした。最初は横浜市内のマンションを探していましたが、妻が仕事と子育てのことを考えるとさいたまの方が便利かなと言い出しました。妻の両親が住んでいるからです。まあわたしは静岡の出身で横浜にこだわりがあるわけではないので妻が望むならとそれでさいたま市内のマンションをいろいろ見て回って新築の分譲マンションを買いました。結局そのマンションには15年ほど住みました。今でも持っています。それが埼玉県民になった経緯です。今ではとても良かったなと思っています。少なくともわたしの最寄駅はとても住みやすいところです。

妻は技術士という資格を持った専門性の高いエンジニアでした。さいたまではトップの進学校から旧国立一期校を卒業してエンジアリングの会社で環境アセスメントなどの仕事をしていました。今でいうバリキャリと言えるかもしれません。さいたまにマンションを買ったことで妻の両親がほぼ常駐するように面倒を見てくれたのでかなり助かりました。しかしわたしの妻は娘が小学校に入学するタイミングで会社を退職しました。子どもと家族との時間を大切に楽しみたいという理由もありますが、顧客に行くなどするとやはりプレッシャーを感じる場面が多くなって、社内外でも女性の技術士ということで「どれほどのもんじゃい」という視線を強く感じたようです。男性と同じように必死こいて働けという声もあったそうです。ちなみに社内では初の女性技術士だったそうです。わたしはというと毎日毎日はそれなりに忙しいし海外とのやりとりで時間を問わずに電話会議などしていましたが、休日そのものは自由に取れる立場になってきていて、それで家族で旅行しまくり遊びまくりという生活が始まります。毎週のように遊びに行って月に1−2回はお泊まり、毎年の海外旅行という暮らしです。

妻は同窓会などで友人からの話を聞くと、最初に入った男性主導の会社で働く窮屈さとか不自由さを感じる人がやはり多かったようです。今は会社で頑張って出世する女性も多いようですが、40年前は会社の体質も今とはかなり違っていたわけです。その場合妻みたいに専業主婦になるコースと、会社を辞めて資格を取るとかで男女差を感じにくい仕事に転じるコースがあるようです。妻の同級生に税理士がどういうわけか多いのです。それから翻訳家になったりインテリデザイナーになったりの友人とか。専業主婦でも十分暮らせても社会に繋がる仕事をしたいという人は才媛には多いようです。確かに能力があるんだから家に置いておくのはもったいないとも言えます。ただ妻はそれこそ技術系のバリバリ男性社会に入ってしまったわけでよほど気の強い人間でないと辞めて正解だったように思います。妻は会社を辞めてそこから勉強してもたぶん税理士ぐらいは受かったと思います。わたしと違って試験というものに強いのです。妻は計数能力が高いです。結婚以来確定申告は全部妻がやってくれていますし、それどころか不動産登記などの手続きも全部自分でやります。相続手続きも自分でやってました。わたしにすると私設の税理士と司法書士がいるようなもんです。

結局妻は専業主婦の道を選びましたが、その背景にあるのは、それほど上昇志向が強くないことと、それとお金に対する執着心も強くないという点があると思います。妻に尻を叩かれて伸びる旦那さんというのはよく話題になりますが、わたしにするとよきブレーキ役になってくれたように思います。わたしが会社でトップマネジメントを目指さなくなったのは自分の人生観に加えて妻の影響が大きいと思います。54歳で自己都合退職して児童養護施設に行った時も妻とも相談しましたが、反対するどころかむしろ応援してくれました。そこそこ暮らしていけるならそれ以上名誉もお金も要らないというのが妻の考えです。実は中学生の同級生から驚くような昔話を先日聞きました。中学生のときに「将来どんな人間と結婚するか」という話しがでて、そのときに容姿とか性格とかいろんなものが仲間内で上がったのですが、なんと中学生のわたしは「結婚するなら絶対頭の良い女だ。」って言ったんだそうです。まったく覚えてないけど友人はよく覚えていた。たぶんそんなこと言うのはわたしだけだったから。そんなこと気にせずずっと生きてきたけど、選んだわけでもないのにどういうわけか頭の良いしかも性格も良い女性と結婚できました。運ですね。わたしにとっての1番の贅沢は「妻」だと心から思います。
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