怒りを吐き出すとスッキリするという勘違い
2023年08月17日

人間はいきなりは怒り出さない。心理学者によると「怒り」は第二感情と呼ばれるそうで、怒り出す前には必ずその前提となる第一感情が存在するそうです。その第一感情が自分から溢れ出す時に本能的に第一感情を隠そうとする。それで怒りという形で噴出するそうです。そう言われると「怒る人」ってやけに理屈を言いますよね。怒りの正当性を主張する。第一感情というのはまさに感情だからそこに理屈はない。いわゆる「感情的」ってことです。怒りの元になる第一感情というのはどういうものかって調べてみると、「悔しさ」「あきらめ」「苦しみ」「不安」「妬み」「心配」「悲しみ」「虚しさ」「怖れ」なんかだそうです。かなりネガティブな感情のオンパレードです。ということはいくら怒りを吐き出しても、その根っこにあるものが解消されない限りは実は解決になっていなってことだと思うのです。例えば政治の悪口をブログとかで言う人は将来への「不安」を抱えていたり、あるいは政治に「虚しさ」を感じていたり、世の中でうまくやっている人間への「妬み」があったり、自分が思うようになっていない「悔しさ」があったり、これがないまぜになって自分から吹き出す時に「怒り」になるってことらしいです。そう考えてくると、わたしはこの世で起きることおしなべて「けしからんな」と思うことはあっても「怒り」を感じることはほぼないです。ネガティブな第一感情ってのがないみたいです。よく「人間足るをしるべし」なんて言いますけど、口ではそう言っても、心の奥底に「悔しさ」とか「あきらめ」「虚しさ」を抱えていたりすると無理があるってことだとすると、足るを知るってのはなかなか難しいことかもしれません。満ち足りている人が足りているってことですから。
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