「誹謗中傷者の身元を突き止める」発信者情報開示申立てはけっこうギャンブルです
2023年05月05日
発信者情報開示申立てを東京地裁に出しましたが、まずコンテンツブロバイダー、例えばアメブロなどですが、そこへの情報提供命令が裁判所からでます。それでサービスブロバイダー名が明らかになります。次にそのサービスブロバイダー、つまり通信業者に開示申立てを行う流れですが、申立てが容易にできない海外からのアクセスだったり、あるいは隠蔽目的の手法を凝らしているとかでその時点でもう追えないということが考えられます。これでも例えば25万円くらい弁護士費用はかかってしまいます。(弁護士費用は弁護士ごと違います)仮に追える業者だとして、いわゆる通信業者に開示申し立てをするとまた25万円とかかかりますが、その結果通信業者からアクセスログが保存期間を超えていたりで残っていないと言われることもあります。その他さまざまな技術的事情で特定できない可能性があります。フリーWIFIでそれ以上追えないこともあるでしょう。その場合25万円+25万円=50万円払ってもそれでアウトになります。
また通信業者が格安SIMとかJCOMのようにもう一社先まで追わないといけないケースもあります。その場合は3回4回と申し立てをする羽目になります。その時の弁護士費用は相談ということになります。わたしの場合は4回まで行きそうですが幸い弁護士が追加料金を請求しないとのことで助かっていますが、それはたぶん他の案件も絡むからで、弁護士だって商売ですから手間が存在する以上請求されることもあるかもしれません。その上で最終的に裁判官が権利の侵害を認定しないと情報は開示されません。したがってかなりの費用をかけた挙句に何もわからないという可能性はけっこうあります。ちょっと先立つものがないとないとできない芸当です。見込みも含めてこの分野に精通した弁護士に依頼することでしょうが、やってみないとわからないことが多い以上どこまでいってもこれはギャンブルです。ギャンブル好きにはオススメ?です。
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