PERとかEPSとかROEとかPBRとかは財務諸表を見れば計算できます。これは株式投資をするときの基礎の基礎だとわたしは思っています。別に難しくないです。株式投資の本を読むくらいならまず経営分析とかの本を読むべきだと思います。別に経理マン財務マンになるわけでも税理士になるわけでもないので専門的な知識は要りません。大雑把な数字と意味合いがわかっていればいいのです。その上で言うと財務諸表が読めたら株式投資(投機じゃないです)で勝てるなんて話はないです。あくまでも基礎の基礎です。株で勝ち組になるのを大卒レベルとすると、財務諸表は中学生の必修科目ですね。
岡三証券がPBR改善で話題ですので岡三証券で話しましょう。岡三証券は1900億円の純資産を持っていて株式時価総額はおよそ950億円です。岡三証券はPBRを改善して0.5から1.0にと発表しました。PBRの式を見ていただくと分かる通りPBRは株式時価総額と純資産で決まるのです。純資産というのは会社の総資産から負債を引いたものです。ちなみにEPSとかPERは直接的計算上PBRと関係ありません。さてPBRが上がるためには分子が増えるか分母が減るか、またはその両方か、しかありません。自社株買いをするとまず分母は減ります。(厳密には株数が減る分、分子も減るけどここでは無視します)10億円自社株買いをすると分母が10億円減って1890億円になります。ほとんどPBRは変わりません。10億円じゃなくて50億円でもたいして変わりません。数百億円でも自社株買いでもすれば話は違ってきますがPBRが改善するためにはほぼほぼ株価が上がるしかないのです。株価は投資家が決めるもので企業が勝手に決められません。いくら自社株買いをしたところでそれを好感して投資家が買うなら株価も上がるけど限度があります。会社が赤字にでもなれば株価は下がります。PBRは株価より先に上がりません。株価が上がるとPBRが同時に上がるのです。普通に考えればちゃんと商売頑張って売り上げと利益を伸ばさない限り株価は上がらないし、当然PBRも上がらないのです。これから企業はPBRを自分でひょいと上げるはずだから株価もその結果あがるはずだという話がいかに本末転倒かおわかりいただけますでしょうか?
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