「別に難しくない」PERの本来の意味

2023年03月10日
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株式投資
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たいぶ前にPERの単位は「年」と考えるべしという記事を書いたのですが、意味を理解してかつ覚えておられる読者はいらっしゃるでしょうか? 株式時価総額を純利益で割ればPERになります。時価総額100億円の会社があるとして純利益が10億円ならPERは10ですが、それは100億円でその会社をまるごと買った場合に、元手を取り返すのに10年かかるという意味です。たとえば1000万円で不動産を買って年間賃料100万円で貸したら10年で元が取れるというのと同じです。別の見方をすれば利回り10%ということです。10年で回収できるならやってみようという気になるなら割安です。逆に50年かかると言われたらどんな気分になりますか? やる気がしないなら割高です。ただ将来利益が増えると話は別です。将来利益が10倍になると見込めるなら今はPERが50でも将来は5になる。ぐっとやる気が出てくるから割安。こうやって考えるのです。

グロース株ですごい PERになっている会社もあります。例えばレーザーテックなどはPERが60です。時価総額が2兆円の会社で今の利益で2兆円取り戻すのに60年かかるのです。60年待てますか? 待てないです。じゃあ利益が今の倍になったら?それでも30年です。30年でも待てない。6倍になったら10年なんでなんとか待てそうだ。ということはこの会社は将来利益が今の6倍くらいにならないとPERという意味では割安には感じないってことです。市場規模の伸びと競合を考えて今後どれだけ会社が成長していくのかって視点で長期事業計画を見るわけです。株価は人気でいくらでも変動しますけど、長期的に落ち着くところはだいたいこのあたりかなってPERで見るわけです。

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