トヨタオフィシャルサイトより
みなさんはトヨタのそれも創業家の御曹司が社長やってんだから、車の開発において社長は絶大な権限を持っていて自分の意に沿う車を発売してるんだろうなって思ってませんか?これは車の責任者であるチーフエンジニアだって同じですけど、車というのは特定の誰かがこういう車を作りたいと思ってもなかなか作れるものじゃないのです。社長がこういう車をと言っても、それでは耐久性が、生産性が、安全性が、既存ユーザーさんが、サービス性が、法の適合が、コストが、、などなど数限りない制約があって、過去のビジネス的技術的な蓄積はまるで大伽藍のように堅牢なわけです。まず部品点数の多さ。4万個とかの部品が組み合わさっていて、その一個一個の部品の開発にも多くは数年を要するのです。その上で部品はその車だけに使われる専用部品以外に多くの共通部品もある。他の車両を無視して自由に変えられない。法規制もいろんな国にあり非常に複雑に絡みあっている。ホイホイと社長の言う通り車はできないわけです。自分が思う車を作ろうと本気で思うならかなり時間をかけて一から変えなきゃいけない部分が多いはずです。
トヨタはクラウンでもかなり変わったなと思いましたけど、今度のプリウスはよく思い切ったなと感じるほどで明らかに今までと違います。見るだけでわかります。今までのトヨタの流れじゃない。車の開発ってのはだいたい5年サイクルだとしてそれを2回回して10年。発売されたプリウスがこんな車と決まったのは2−3年前だと思いますので豊田章男社長が2009年に社長に就任して10年かかってようやく自分が世に出したいって車ができたんじゃないでしょうか? それが数かぎりない試験を通してよくやく発売にこぎつけた。本人は自分の夢をかなえてやりたいことをやり切ったという満足感があるんじゃないかなってわたしはそんな気がします。章男氏ってのはカルロスゴーンみたいに趙大金持ちになりたいなんて欲望もないし、頼まれてなんかすることはあっても、政治的な野望もないし、それこそ経営者としての名声も欲しくない人だと思います。そもそもトヨタの経営は社長一人がやることそんなないはずです。経営的には純潔保持で大きな戦略的転換はない。創業家嫡流として無様な形にはしたくないという使命感はあったけど、章男氏が自分の夢を載せたのは車づくりじゃないでしょうか? それが一定の形になったということで長期政権でもあったから、自分が元気なうちに後進に道を譲った。そんなシナリオじゃないかしら? なんてのがわたしの妄想です。言っておきますが誰からも聞いてないです。自分でこうかなあと感じただけの話です。プリウスは近々試乗に行こうと思ってます。
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