「謙虚」を過度に美徳とする風土が日本経済復活の障害になる気がします

2023年01月22日
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政治経済
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那須のカフェはキッチンが見えるところが多いのですが
ここは我が家と同じ包丁を使っていました
なんか嬉しくなりました

わたしは仕事で世界中いろんな国の人と交流してきましたけど人を褒めるとか称える時に「謙虚」という言葉を聞いた記憶がないです。単語として「謙虚」(Humble)という英語を聞かなかったということです。もちろん自信過剰とか傲慢さはよろしくない態度として語られます。Arrogantなんて単語は時々悪口で聞いたものです。ただその対極として「謙虚」を持ってくるわけではなかった。「あいつは謙虚ではない」と言う批判もきかなかったです。一方でホラ吹きと言われている人はたくさんいました。できもしないことをできると言う人です。アメリカ人はできる可能性があると思うと自信がなくてもできると言う。できたことを凄いでしょと誇らしげに語る。日本人はできそうでもできるとなかなか言わない。できると言って失敗すると恥ずかしいし、さらに成果を語るのははみっともないと考えて強調しない。それを謙虚で美徳だと考える。アメリカ人が会議でそれは厳しいチャレンジだって言うと、それはだいたいできないって意味なんです。

できないとはアメリカ人は言わない。日本人はチャレンジって言葉が好きですけど、実際そんなにチャレンジはしない。できることをやるのをチャレンジと日本では言うのです。(あくまで比較論です)この純日本的風土の中で外国人との交流が薄い人のほうが「謙虚」を重んじる印象があります。あの人は偉い人なのに物腰も柔らかく謙虚だとか褒める。外人はそんなこと言わない。日本人というのは偉い人からやさしくされることに弱い気がします。なにが偉いかはいろいろ定義もあるんでしょうが、だいたいはもともと自分より上の人だって感じる人のことです。一方で下からの成り上がり者を嫌う。うまいことやりやがってと妬む傾向が強く、成功者を賞賛する風土もない。笑えることに誰も否定できないくらい成功してレジェンドになると一転賞賛する。みんなが誉めた讃えると自分もとなるのが日本人。日本は社会全体がチャレンジャーを後押しするのではなく足を引っ張る方向に向いている気がします。

逆に日本人が向いている環境はみんなで同時に駆け上がろうとする時。みんなが成り上がろうとするから自分も遅れてはいけないと必死に頑張る。同調意識が良い方向に働く。戦後の高度経済成長とか明治維新とか。この場合は凄いパワーが出た。ただこういう機会は得られないだろうしあったとしたらそれは不幸でしょう。それと日本は今後人口がどんどん減っていきます。つまり年下目下の人間の方がずっと少ない社会になっていく。年上の人たちは下から上がろうとする人間を押さえつける存在なのにそれが相対的に増えるってことです。ただでさえ人口が減っていくのに、その弊害を強調する方向に働くってことだと思います。わたしは以前選挙権にも定年があって良いと書いたことがあり実際選挙権を返納することも考えています。当然政治家にも定年があって良いと思っています。上から見て謙虚で可愛い若者じゃなくて、小憎らしくて生意気な若者が増えないと日本経済は復活しないように思います。そして特に年寄りは邪魔をしないようにして(元気に)大人しくしていれば良いと思います。

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Comments 2

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tokio  

社会の大部分が「周りと異なる言動を咎める」傾向がありますので(はみ出さないことを目標にした教育?)記事のような風潮が醸成されて当然のように思います。
「小憎らしくて生意気な若者」のまま大人と呼ばれる年齢になりましたが、相変わらず角張っています。
僕にはコレが合っていた。

2023/01/24 (Tue) 09:00
川口晴朋(ハルトモ)

川口晴朋(ハルトモ)  

Re: タイトルなし

わたしも合っていたようです。

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