永代供養

2014年01月26日
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年寄りの面倒をみること
以前すごい生命力を見せたので
まだまだと思っていたが
わりとあっけなかった。

東日本大震
災の三日後に
気仙沼まで車で乗りこんだ
50年ほど前に生き分かれた実母を救出するためだ
奇跡的に実母を発見してさいたままで連れ戻った
その経緯はブログにも書いたが
まあ奇跡に近かった
 
その実母を連れ戻す時に
いわばおまけでついててきたのが
伯母のしみちゃんだった

もちろん会った記憶などないが
母の姉と言うのだから伯母なんだろう
気仙沼から出る時に
すでに相当調子は悪そうだったが
とてもじゃないが見てくれる病院などない
結局さいたままで連れ帰り
救急にかつぎこんだ
医者からは厳しいと言われたが
その後奇跡に持ち直し命を長らえた
 
しみちゃんは
さいたまで特養に入って穏やかな日常を送ることになった
知らない土地だが、建物から一歩も出ないのだし
施設の人たちはみんな親切であったし
だいたい自分がいるところがどこだかよくわかってなかったな
認知症であった
 
施設ではしみちゃんはけっこう人気があった
言うことがおもしろいのである
今したいことは何かあります?
と聞かれて
恋がしたいとか
けっこう笑わせてくれた
 
気仙沼では
飲み屋をやっていたそうで
人も使っていたそうだ
わりと愛嬌があったのは商売人ということか
 
それにしても
誰も見舞いに来なかった
私の実母も含めて
生きている兄弟はみんな年寄で動けない
甥も姪もいるはずだが、来ない
しみちゃんは
生涯独身だったようである
 
誰も来んなと話をすると
田舎者はだめ
はるちゃんは都会の子で頭がいいから
人を助ける
なんかわけのわからないことを言っていた
 
しみちゃんによると
わたしはしみちゃんに50年以上前に
会ったことがあるそうだ
そういうこともあったかもしれない
 
それではるちゃんは
とても頭が良かったよ
可愛かったんだよと
まるで自分が育てたみたいに言っていた
よく言うよであるが
愛嬌があるので憎めない
 
そんなに可愛ければ
引き取って育てりゃよかったな
と言ってやると
ばつが悪そうに話を変えるのだが
その様子も笑えた
わたしが行くと
はるちゃんはるちゃんと
いつもととても喜んでいた
はるちゃんだけが頼りだと
確かにその通りだった
 
しみちゃんは昨年末から
体調を崩して入院していたが
昨日眠るようにこの世を去った
昼にわたしが見まいに行くと
名前を呼んでくれたが
それが最後だった
 
身寄りは皆年寄で誰も来ない 
それに入る墓もない
 
葬儀はわたしとかみさんだけで執り行う
業者の方が多いくらいだ
きちんと戒名もつけて永代供養をやってあげようと思う
 
しみちゃん
はるちゃんがいてよかったな
感謝の印に
ハルトモ家をよく護れよと
言っておいた

しみちゃんは
気仙沼に土地を残した。
兄弟姉妹が相続権がある

葬式にも来ない
供養もしない
彼らがどうするんだろう?
案外見ものだ。
楽しみだな。

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Comments 2

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アユ  

No title

おはようございます
私も亡くなって11年経つ叔母がいます
とても世話になったのですがご無沙汰してます
墓参り行かなくては・・・

2014/01/29 (Wed) 04:41

ハルトモ  

No title

私は逆ですね。笑

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