損益の本当の意味を理解する

2022年08月01日
0
株式投資
自分の投資パーフォーマンスをどう評価するのか? うまく行っているのかうまく行っていないのか?自分が自分という投資会社のファンドマネジャーになったつもりで自分の投資能力を客観的に評価していくのは大切なことだと思います。昔は日本の企業は保有している株式は帳簿上では購入価格で記入していました。1000円で買った株が仮に半額の500円になっても、「含み損はまぼろし〜」とばかり1000円だと言い張っていたのです。決算に含み損は反映されません。逆に1000円で買った株が1500円になっても1000円です。こういうことをされるとその企業の実態が見えなくなります。国際的にはその時々の時価で評価するべしというのが常識だったのです。

そこで日本も時価会計と言って決算ではその時々の時価で保有する資産を評価する制度に今は変わっています。会社の方ではとっくにそうなっているのに、個人でも自分の投資パーフォーマンスを自分の配偶者とかあるいは自分に近い人に説明する機会があるとして、そのときに実現した利益だけを話して保有する銘柄の時価について触れなかったら、それは誠実と言えるでしょうか?自分の成績の実態を現していると言えるでしょうか?いろいろ株を買って上がるまで待ってそれで利確をする。それが損益だと思っている人もいます。塩漬けとか含み損はカウントしない。それでコツコツ堅実に利益を積み上げているって思っている。個人で誰にも話さず一人でやっている分には誰も文句言わないので含み損は幻とか言っていられるだけなんです。それは実力じゃない。世の中の常識は含み損も含み益も損益です。ましてや大きく含み損が膨らんで長期化したものなんて損失に決まっているのです。

自分の投資パーフォーマンスを評価するときには常に含み損も総合して考える視点を持つべきだと思います。含み損は100万円で実現損益が50万円なら、自分の成績はマイナス50万円なのです。それ以外はない。利益を積み上げているわけでもなんでもないのです。多少利確しながら含み損を抱えている人間が投資でうまく行っているなんて考えはあり得ないのです。では含み益はどう考えるべきでしょうか? 含み益も立派な利益です。だからパーフォーマンス上は儲かっていると考えてもいいのです。ただその金は売らないことには使えないというだけです。納税義務も発生しません。含み益があるからと他からお金を持ってきてぱっぱか使うのはおバカのすることです。当然逆向きだってあるわけですからね。
関連記事

Comments 0

There are no comments yet.

コメント投稿

更新順
同カテゴリ