株は儲けた後が難しい
2022年07月19日

唯一読む月刊誌です
今いわゆる億り人とか言われるように株式投資で実績を上げた人たちというのは2010年以降投資で成功した人が多いと思います。2010年−2020年の世代の人たち。一方でわたしが株で成功したのはその10年前で主に2000年から2010年です。この時期に株で成功した人は今より少ないと思います。2000−2010と2010−2020では市況は全然違っていて難易度もかなりの差があったはずです。ただ少ないけれども2000−2010で株で成功した人はその財を上手に生かして悠々自適の暮らしをエンジョイしている人がけっこういるような気がします。なぜなら2010年にまとまったお金を持っていたなら、その後の10年は追い風で生涯安心と思える暮らしを築くにはあちょうど良い環境を得られた期間だったからです。
一方で2010−2020に株で成功した人は確かにいくらかのまとまったお金を持ってはいますが、さてこれから投資も人生どうしようか?というのが本音ではないでしょうか? 儲けたお金を上手にシフトして長いリタイアライフに耐えうる長期安定運用に組み替えてさらにお金を自分の暮らしに生かす。つまり儲けたお金で自分が幸せになる。これがけっこう手間で時間もかかるのです。そしてそれをする上で2020−2030がどういう10年間かというのが影響してきます。ひょっとしたら多くの成功者がひっくり返る10年になるかもしれないしあるいは過去10年と同じような追い風が吹くのかもしれないし、それは誰もわかりません。少なくとも儲けたままでいるとずっと同じ調子でいつまでも相場に張り付いている羽目になります。一番大切なはずの暮らしの充実が後回しになる。手段のはずの相場が目的化してまう。主客転倒です。最後ひっくり返って終わりかねない。
わたしが恵まれていたのは2000−2010で築いた資産を、次の10年間でバランス良くトランスフォーメーションできて、且つ自分の価値観に相応しい暮らしのありようを築けたことです。株で儲けたお金を外貨建ての利息の良い債券やあるいは値ごろな不動産に置き換えて家賃を得て安定したキャッシュフローを株以外で得られる体制を築いたし、また儲けたお金の使い方という意味で早めに退職して児童養護施設で得難い経験をすることもできた。じっくりと今のリゾート暮らしを検討し実行に移すこともできた。なんだかんだで儲けるのに10年、それを活かし固めるのに10年という感じです。2030年になって今の億り人さんたちがどうなっているか? そういう興味はあります。意外と勝った後のほうが難しかったりするんです。お金の使い方はセンスが出ると思います。儲けたお金を上手に使えない人ってきっと多いと思いますね。
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