インサイダー取引以上に根源的な個人投資家の抱える問題
2022年06月04日
インサイダー関連でもうちょっと。あくまでも摘発された小物の事例ばかりだけど、インサイダー取引で捕まっている人間の儲けはかなり少ない。せいぜい何百万円とか。村上ファンドは例外的に多い事例みたい。捕まらない大物は大きな資金量で儲けも大きいのかもしれないけど、それでも率で言うとそんなに儲からないと思う。インサイダー取引ってのは瞬間的な株価の振れをとりにいくわけで、よほどのことがない限り(画期的新薬の完成とか)資金を倍とかはたまた10倍とかなんかにできない。つまりどういうことかと言うと、インサイダー取引をしている人間は繰り返し何度もやってんじゃないかってことです。前の記事で書いたように捕まっても儲けを差し出して執行猶予で終われるわけです。まあ捕まらなければですが、やっている人間は何度でもやると思います。それで割を食う人間もいるんじゃないかとわたしは推測したわけです。
ただインサイダー取引よりももっと大きな要素があります。インサイダーがどうこうじゃなくて、何かとわかってない個人投資家がやたら多いということです。わたしは自動車業界にはめちゃくちゃ詳しかったし専門的な資料にも目を通していたんで、たまに何も知らない人からインサイダーまがいだって言われたことがあります。たまたまわたしの話を聞いたからずるいと思うかもしれないけど、個人投資家以外のファンドとか機関投資家、あるいは企業株主はみんなそんな情報知っていて当たり前のようにそれで売買しているってことを知らないんだと思います。自分が勉強不足でわかってないだけなんです。四季報読んで詳しい気でいるくらいだから。わたしの場合も最初知らなかった。業界にこれから参入しようって商品だったので自分で調べました。それでだんだん業界の構造がわかってきた。
自動車業界については個人でもかなり調べられます。意外と開かれています。調査会社を無料で使う方法もあります。詳しい方法は自分で探せばいいのですが、存在することを知らない人にとっては調べようと思いつかないわけです。それでヒントをたくさんここで書いてきてますけど、ずるいと思う人間はいても、わたしもやりましたって人は聞いたことないです。個人投資家ってのはどれだけ不利な状態か、まずそれを自覚することかと思います。そう考えるとインサイダーで捕まるのが氷山の一角どころか、個人投資家を大きく蝕む業界構造から見ればインサイダー取引以上に、個人投資家の多くは知るべきことがわかっていない。つまり勉強不足だとわたしは何度もここで書いているわけです。
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