ひょっとしてインサイダー取引で損をしているのはあなたかも

2022年06月04日
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株式投資
何日かおきにインサイダー取引で検挙されたとかいうニュースが流れる。でも判決がニュースになることは非常に少ない。結局どの程度の判決で終わっているのか? インサイダー取引で一番有名な事件は、村上ファンド事件だと思うけど、結局村上氏は11億円ほどインサイダー取引で儲けたと認定されて、その11億円を返しなさい、加えて罰金300万円、自身は執行猶予付きの懲役刑となっています。その他調べてみるに執行猶予付きに判決しか見当たりません。理由は初犯だということが大きいよう。まあ何度も捕まる人間がいるわけはない。日本でインサイダー取引で服役した人いるんかしら?見つかれば儲けを差し出すだけ、これでは抑止効果ないんじゃないってわたしは思います。

日本ではインサイダー取引をした個人には最高で懲役5年もしくは500万円以下の罰金。さらに不当に儲けた額を追徴って法律になっている。ほとんど執行猶予がついた上に不当に儲けたお金を返せばほぼそれで終わりってことです。これがアメリカだと懲役は20年まであって罰金額も5億円とかで、さらに追徴額は儲けたお金の3倍という法律。村上氏の場合、もしもアメリカなら懲役10年とか実際に収監されて、さらに罰金も何億円で追徴額も何十億円になったんじゃないでしょうか?どう考えても日本は甘いです。なぜ日本はこんなに甘いのでしょうか?

理由は明白で法律を作る人間が甘くしているのです。つまり立法府=政治がインサイダー取引を重く罰したいとは思っていないということです。となれば政治と株取引、あるいは政治家と株取引をするような人たちと、そこになんらかの利害関係があると推測せざるをえないわけです。と言うか明らかに関係そのものはあるでしょう。最近は政治と株取引がニュースになることもないですが、大昔は三光汽船とか政治銘柄で有名だったし、政治家ならインサイダー情報を入手するような人たちと親しく付き合うのは当然ありえることです。当然政治献金もしてくれるような人たちです。ついでに言うと日本はインサイダー取引を取り締まる組織もすごく小さい。摘発能力に限界があるってことです。捕まえるのは小物ばかり。

まあ誰が捕まってもわたしはあまり興味はないのですが少なくともインサイダー取引で儲けている連中の裾野はかなり広いとわたしは推測します。だってやってそれほど損はない法制度なんです。であればその分、割を食って損している人間も当然いるわけでそれはどういう投資家かと言うと、わたしは主に短期売買をする個人投資家だと思います。多くの個人投資家は投機的な売買から入り塩漬けや損きりを強いられるんじゃないかと思います。ちょっと上がればすぐ売って下がれば塩漬けとか損きり。そこにインサイダー取引の影響も絡んでいるのかもしれない。仮に儲かっても減らされているかもしれない。インサイダー取引だけでなく株価操縦なんてのもみんな短期取引です。インサイダー取引はニュースが世の中に出る前に先回りして売買することで儲けるから長くは待たない。

じゃあこの影響を受けないためにはどうすればいいのか? 含み益がある保有期間の長い投資をすればいいのです。含み益の状態で長期間株を保有するならほとんどの場合インサイダー取引の影響を受けないと思います。この意味わかりますかね?株価が企業の実力に収斂するのを待つってことです。もちろん短期売買で勝てる人間はいくらでもすれば良いとは思いますが、わたしは短期売買で勝てる気がしませんのでやろうと思わないです。わたしが大きく利益を上げた勝負はボッシュとトヨタですが、ボッシュは10年ほど、トヨタは6年ほど保有していました。これくらい長く持てばインサイダーの波風など関係ないってことかと思います。わたしは別に長期投資を勧めているわけではありません。ただ企業の実力が株価に反映されるのに数日とか数ヶ月ってことはないだろうと言っているのです。よくファンダメンタル投資とテクニカル投資、どっちが有利とかいう議論がありますが、こんな要素なんて全然考慮されてないですよね。


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