チャンスと言っても人それぞれ
2022年05月30日


わたしが2020年に買った2銘柄のチャートです
1981年からの記録が見られます
どちらも100年くらいの歴史がある会社です
売上高は年間20兆円と30兆円くらいかな
わたしは企業分析についてはとことんやってきた投資家ですけど、それは振り返れば例えばボッシュとか日信工業とか太平洋工業とかくらいの企業規模の会社の話で、そんな巨大企業じゃないわけです。それでもけっこう大企業です。わたしは大企業の行動パターンを理解している投資家で正直中小企業のことについては自信がない。だから手を出せる範囲は限られている。自分が明らかに他の投資家よりも強いと言える世界から決して出て行かない。投資家は井の中の蛙で十分なんです。そこで企業分析をとことんやる。自動車業界には固有の特性があって3年先の業績とか業界地図がかなり予測可能です。なぜなら自動車業界は今3年先の車を開発しているからです。今開発している車は3年後に出てくる。排ガスや燃費の規制とかは5年先まで見渡せる。技術開発も5年10年先まで見渡せる。まあ理解できればの話ですが。
ただこの10年でわたしが得意としていた業界は大きく変わりました。先を見通すんじゃなくてもう誰にでも見える業界になってきている。さらにわたしも業界を去っているのでいつまでも専門家気取りではいられない。中途半端に詳しいというのは実はかなり危ないのです。だからリーマンショック以来投資家としては企業分析はろくにしてないです。企業分析詳しくしなくてよい会社を買ってます。この10年で買ったのは3銘柄だけでひとつはトヨタです。それと上の2名柄。企業分析というより歴史観とか世の中の流れを感じるという世界です。あ、最近日産を買ってすぐに手放しました。ちなみに日産は買わない方が良いと15年前からわたしはこのブログで書いてきていますが、誰も真に受けなかったですね。トヨタについて言うとわたしが買った理由はブレーキのスキャンダルで大きく売り込まれたからです。それがリーマンショックで拍車をかけた。ただの暴落だけじゃ弱いんです。
上の2銘柄も似たような状況が出現しました。業界全体への大きな流れと瞬間的な風の相乗効果で2020年に、この30年で最大級の下げ幅を記録して20数年ぶりの安値が出現した。このチャートをじっと見ていたら誰でも買えませんかね? 問題はじっと見ているかどうかなんです。他に何もしないで。投資家は自分ではチャンスだ割安だと思って株を買うと思いますけど、みなさんはわたしと比べてどうでしょうか?何年も業界とかウォッチしてきて10年20年に一度のチャンスを狙うて人はおられますか?ちなみにこの両社で今回の前に下げがきつかったのはリーマンショックの時でした。その時はわたしはトヨタを買ったということです。そういうことで別に世の中が大暴落だから何を買っても良いというのではなく、何か個別の事情があってそれ以上に大きく売り込まれた時に暴落と相乗でチャンスになるってことでそれがわたしにとってのチャンスだということです。そのチャンスさえちゃんと掴めずによく逃すってことですけどね。
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