プーチン大統領への4時間のインタビューを見て思うこと

2022年04月21日
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政治経済
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アメリカの映画監督オリバーストーン氏がプーチン大統領へのインタビューを4時間にまとめたドキュメンタリーがアマゾンプライムで公開されています。インタビューをしたのは2015年から2017年。過去の歴史はもちろん、ウクライナの2014年の革命?やクリミア併合についても生々しい証言がなされています。現役の大統領がここまで語るかという内容です。アメリカでは反体制派と目されるオリバーストーン氏だからこそ実現したインタビューだとも言えますから編集が必ずしもフェアだとは言えません。そこを含めてどう見るかになるとは思います。もちろんプーチン本人がまったく真実だけを語るわけはない。ただ全部嘘でもない。結局見た人間がどう感じどう判断するかでしょう。

この手のインタビューを見る時に必要なものは国際政治への基本的理解です。国際政治では自国を優位に運ぶためには利用できるものはなんでも利用する。目的のためには手段は選ばない。お互いが権謀術数の限りを尽くすので相手がしてくる以上こっちも応じないとやられる世界。ウクライナにネオナチはいたんでしょう。ソ連解体でそれが表に出てきた。そしてアメリカはウクライナの親ロシア政権打倒のためにネオナチを利用した。ネオナチだろうがなんだろうが利用できるものは利用する。どうせ後から捨てれば良い。一方でロシアはロシアで、ネオナチがまるでウクライナ全体のことだと如く喧伝して、クリミア併合やウクライナ侵攻の口実にする。言うならロシアもアメリカもネオナチを利用している。国際政治はどちらかが一方的に正しいということはない。そういうものだということをわかって見ないと間違った印象を持ってしまうわけです。

わたしがプーチン大統領の4時間のインタビューを見て感じたことは、総じてわたしがこのブログで書いてきたことと符号しています。まあ気掛かりなのもブログに書いた通りで、なにか彼の体とか心に異変でもありはしないかという心配です。どうにも結論を焦っている感がある。でも結局歴史を見ていかないとなんとも言えないわけです。間違いなく言えるのは今世紀最大級の悲劇がウクライナで起きているということ。その原因のほとんどはプーチンにあるということ。いくら動機を正当化しようが行動は正当化できないということです。オリバーストーン氏は最後の方ではかなり鋭く切り込みます。それは長く権力を独占する弊害です。それに対してプーチン大統領はロシア国民が決めることだと言います。プロパガンダのあるなしは別にしても、彼が立候補しないことにはロシア人も選びようがないわけでつまり死ぬまで自分から辞める気はないとわたしはそう取りました。国民からノーと言われたら潮時だろうとも言いました。逆に言うならなんとしても国民をノーとは言わせない。それが最優先になっているということでしょう。
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