不労収入で暮らせるだけではFIREには不十分と思います

2022年03月25日
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株式投資
よくリタアイして株の配当で暮らしたいとか、家賃収入で暮らしたいとか言う人がいますけど、実際おやりになればわかることですけど、リタイアすると配当などの日銭よりも資産の増減=株価の値動き、が気になって心の安寧というのはなかなか得られないものなのです。株はそこが厄介です。現役時代は自分が働いた年収があるので株価の動きに対して鈍感気味でいられます。損しても頑張って働きゃいいのです。ところがリタイアすると、その頑張って働くがなくなる。そこで自分の資産の増減に対して多かれ少なかれですが誰でも神経質になります。たぶん耐えられないって人もいると思います。つつましく年金と配当で暮らしているのに、もしも自分の年間の年金以上の資産が日々上下していたら心落ち着くわけはありません。でも配当で暮らすくらいの資産ですとそうなります。

わたしは40代の現役バリバリで仕事をしていた時に、自分の年収以上に株式口座残高が一日で上下していた時期がありました。下手すりゃ年収の何倍か動いたりした。これは簡単に慣れるというものじゃないです。マヒする人もいるようですがそれはそれで実生活の金銭感覚が狂うので良くないと思います。わたしはこれは長くは続けられないなって思いました。ましてやリタアイして仕事もしないでは絶対に耐えられないと思いました。ところが売買をうまいこと重ねてボッシュの元手がゼロにまで持っていけたのですが、そうなってくると不思議なことにだんだん値動きが気にならなくなっていったのです。元手がゼロなんだからもう損することありえないわけです。潰れる心配はない会社ですからあとは配当もらっておけばいいという気持ちになる。なるほどなと思いました。人間というのは損するのが怖いのです。損がないのなら案外鷹揚でいられる。

その後ボッシュはTOBがかかって全部現金になりましたが、そこでリーマンショックが来てトヨタを買ったわけです。わたしはそこでも売買を入れて購入原価が1000円にまで下げることに成功しました。1000円というのは五分割する前の話ですから、今の株価で言うと200円です。今トヨタ株は2000円くらいですが200円で持っていたらどんな気持ちになるか想像してみてください。俺ってひょっとして無敵?て気になります。ついでなんですけど分譲のファミリーマンションもいくつか買ったんです。家賃が毎月入ってくる。それだけでも暮らせる。こうなると株価の上下なんか気にならない。もう6000円で売るって決めていたので、ただ6000円になるのを待つだけ。別にならなくても構わない。結局6000円から指値で売り上がった。会津の温泉でお湯に浸かっているとたしか何百株づつ約定するんですけど、約定するたびにピンポンとかスマホに通知が入る。これが温泉に入って聞いているといい音でしたね。

ここまで書いてきてなにが言えるかと言うと、つまりいくら株で儲けたとか、いくら資産があると嘯いても、それだけではFIREの準備は十分とは言えないということです。株で持っているなら値動きが気にならないくらいコストダウンをしておくこと。さらに株以外で不動産とか複数の収入源を維持することです。ついでに言うと不動産も損がありえず空き家まったく気にならないくらいにしないといけません。そこは同じです。なににせよどう転んでも損がない状態を作ることです。だからわたしは現金で駅近くの分譲ファミリーマンションを買った。どうで株で儲けたお金で買っているから元手はゼロ。いつでも売れます。空き家にもなりません。なっても別に構わない。だから一軒は今はお義母さんに使ってもらっています。我が自宅から100メートル。この自分で使える不動産というのは価値があります。

もしも今高配当の株を持っていてその配当で暮らせるくらいの収入があったとしても、あるいは不動産で暮らせるくらいの収入があったとしても、リタイアするのは少し早いかもしれません。株の配当なんか絶対使ってはいけません。そのまま口座に置いておいてコストダウンと考えるのです。家賃もそのまま手をつけずに置いておいてコストダウンと考える。そうすると配当利回りなら10年も貰えばかなり株の元手が下げられます。家賃だって10年手をつけずに置いておけば相当コストダウンができる。これはどう転んでも損はないな。そして日銭は暮らすに困らないなって状態になれば、そこでFIREすると盤石じゃないでしょうか? どんな暴落が来たって怖くない。わたしは45歳ですでにかなりの資産を持っていましたけど、絶対に損がない状態を作るのに10年近くかかって54歳で会社を自己都合退職しました。わたしから見ると世の中危ないFIREプランが多いなって思っています。ハラハラドキドキはリタイアライフに似つかわしくありません。
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