なぜ証券会社(金融機関)の営業を信頼してはいけないのか?

2022年02月21日
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株式投資
わたしは同級生や友人知人で銀行員も証券マンもいますので彼らの本音を聞いているほうだと思いますが、一番傑作なセリフは大手証券会社のK君のセリフで「株なんて危ないものお客にしか勧められないぜ。」そんな彼は残念ながら役員にはなれず、今は地方銀行などの営業マンを教育する仕事をしています。金融商品の営業のやり方を証券会社が地方銀行に教えるんだそうです。先生がそんなこと思っているなんて生徒が聞いたらなんて思うでしょうかね。それともみんな同じ気持ちかしら? 当たり前ですけど彼らは悪人じゃないです。ただ多くのお客は勘違いをしているそうです。儲けさせてくれるという期待です。儲けさせて欲しい=信頼するになってしまうのです。

金融機関の営業でもあるいは窓口で説明を受けても彼ら彼女らは商品の説明をして売り込むのが仕事です。お客を儲けさせるのは彼らの評価項目ではないです。基本お客は営業マンを選べません。儲かった方がいろいろスムースに進んで良いとは考えていますので損をさせようとまでは思ってないです。ただ会社の指示があればその金融商品を勧めますしこの人には危ないなと思っても売れるものは売ります。一通りの基礎知識は持っていますのでごく一般的常識的なアドバイスもしてくれます。K君は面白いことを言ってました。証券営業マンはソムリエみたいなものだと言うのです。ソムリエはお客が今日払っても良いと考えている金額の中で一番高いワインをお客を気分よく説得して売り込むのが仕事です。優秀なソムリエはお客の懐具合を上手に探ります。ありとあらゆるワインがあるけど極端に言うとまあなんでもいいのです。(これはソムリエに聞いた)

証券営業もお客がその気になるものを売り込めば良いのです。儲かるか儲からないかは誰もわからないのです。この点ではソムリエの方が証券営業より良心的だと思います。ワインを飲んで怒る客はまずいない。証券営業マンはお客の懐具合に興味があります。フィナンシャルライフプランなんて名目でお客の全財産を調べようとするのです。適切なアドバイスをするためと言いますが、一番の目的は3億円のお客なのか3千万円のお客なのか300万円のお客なのか? お客を値踏みするのです。それによって商品の売り込み方が全然違ってくるわけです。確かにソムリエですね。わたしも複数の金融機関や不動産会社からコンタクトされますけど、みんなわたしの資産を知りたがります。でも教えません。教えて良いことなどないからです。

証券営業は信用できる営業マンとつきあうと良いとは思います。信用とは信じて用いる。信頼とは違います。正確な情報を教えてくれる営業マンは大切です。一方信頼は信じて頼るです。頼ってはいけない相手なのです。儲けさせるのは彼らの仕事じゃないのです。そしていくら信頼されても儲かるか儲からないかは誰もわからない。ただ多くのお客は損をするということは間違いのないことらしいです。これは別の証券マンだったH君が言っていたことですが、一人で400人ほど担当していたそうです。その中で通算して儲かっている人間は数人だったということです。10年以上前にH君は転職しているので今はどうか知りませんが今でも400人中100人は勝たないでしょう。つまり負けるお客の方が多いという状態が当たり前だと思って仕事をしている人たちだってことは言えると思います。

別の話題ですけど、よく信頼していたのに裏切られたってことをいう人がいますけど、日本語としてわたしはおかしいと思っています。信頼するというのは裏切られても構わないという気持ちなんです。世の中いろんな個々の事情があってどんなにその人のためにと思っていても意に沿わない方向に進んでしまうことはあることです。最初から騙そうという詐欺師でない限りほとんどの人は悪意はないです。でも自分を守るために結果裏切った形になってしまった。それを自分の都合で裏切られたと騒ぐ人には誰も助けの手を差し伸べようとは思わないでしょう。逆恨みされるのがオチだからです。それくらい信頼という言葉は重いということで、ましてや儲かるか損するかの世界で信頼なんてのは滅多に使えない言葉だとわたしはそう思います。
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