多くの株初心者に取り憑く株ネット世界の誤謬
2022年02月07日
昔と言っていいでしょう。20年くらい前から10年くらい前まで、ちょうどブログサービスの始まりの時期です。当時はネットでかなりの腕自慢が掲示板とかブログでも発信していたんです。今では信じられないくらいレベルの高いやりとりが交わされていた掲示板もありました。その分毒もあって殺伐ともしたけど、中身そのものは今とは全然違っていた。ちょっとした知見では偉そうに発言できない雰囲気もあった。でもそういう腕自慢でもどこかでつまづいて消えていくのと、それと発言そのものが馬鹿馬鹿しくなって消えた人も多いです。発言しても無駄でむしろヘタクソに言い負かされて不愉快な思いをするのです。ネットというのは実際に儲けてなくても口だけ達者って人間が多いのです。特に初心者から見ると見分けがまったくつきません。むしろヘタクソの方が身近に感じて人気がでる。
ということで今はネットで先生と称している人の多くは昔なら生徒です。その元生徒で今は師匠さんが、おかしな講義をするわけです。わたしが一番変だなって思うのは、株は最初損して酷い目に遭うのが当たり前だと教えることです。塩漬けに耐えるのも経験だと教えるんです。それで軽い気持ちで手を出して含み損の初心者が、ああ塩漬けでもいいんだ、救われる気持ちになりましたとか納得して、それで含み損ばかりのポートフォリオを公開して慰め合うわけです。わたしは別に塩漬けが悪いとは言ってません。その前にやることがあるでしょうってことです。軽い気持ちで手を出すなってことです。軽い気持ちで手を出してから勉強をすればいいと思っている初心者さえいる。その勉強も基礎の基礎もやってない。でも大丈夫ですよ。一緒に頑張りましょうとかベテランが励ますんです。理由はあります。人気ブロガーになりたいとか、人から認めて欲しいとか、あるいは小遣い稼ぎたいとかのようです。
そういう人たちはそういう人たちで勝手にやれば良いとわたしはずっと思っていましたけど、ここ数年はそれが当たり前だと思う初心者が猛烈に増えている気がするのです。事実増えてるでしょう。初心者を名乗る株ブログがやたら多くなってません? この10年くらいは地合いが良いのでみんな投資成績は上向きなんです。それだけ新規で入ってくる個人投資家も多い。そういう新参投資家を自称ベテランの師匠さんが待ち構えていて、上に書いたようなおかしな講義をするわけです。講義するほうも最近元気がいいのか良い調子で講義しますので初心者は信じちゃう。あげくに信者になるわけです。人気=実力だと思ってるみたいです。有名なブロガーさんだから正しいだろうって。まあそれも含めて放っておけばいいのですけど、わたしとしてたくさんの人が読む以上、わたしの発信を見て考える人もいるわけで、なにも鼻からおかしなことを吹き込まれることもないなとも思っています。このブログなんて上に書いたベテランでも初心者でも見たら不愉快極まりないしわたしがコメントしてもそういうノリですから嫌がられます。でも不愉快なのはお互い様かもしれません。そういうコメントやメッセージもわたしに来るのです。よく言ってくれたと。まあ何かドカンと来れば蜘蛛の子散らすように消えていくんでしょうけど、見て何か考える人もいるかなあって気はして書いてます。
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