この今、EV関連部品メーカーへの投資ってどうなの?

2021年12月19日
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株式投資
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中国にもモーターコアのメーカーいくつもありますね
今後生産量も増えるんでしょうね

わたしは脱炭素関連の投資は個人投資家はやらないほうが無難と思っていて記事にもそう書きました。超長期の勝者を予測するのは現時点では誰もできないと思います。政治的にも技術的にも複雑です。採算に乗るのもずいぶんと気の長い話です。では脱炭素とまでおおげさに構えなくて電気自動車など向けの自動車部品の会社に投資するのはどうでしょうか? 少なくともEVの数は増えていくことは間違いなさそうです。もう投資してもいいタイミングじゃないだろうか? と思いたくなる気持ちはわかります。確かにタイミング的には悪くないでしょうが、そのEVだって今のEVと10年後のEVと同じかと言えばたぶんかなり違うんじゃないでしょうか? バッテリーとかモーターも新技術がどんどんでてきて様変わりする可能性が高い。元自動車部品業界にいたわたしでさえもどうなるか予測がつきません。

前の記事でハイブリッド用のモーターコアで株価を伸ばしている三井ハイテックを例をあげて記事を書きました。ついでですので、この三井ハイテックを例に具体的に誰が読んでも分かりやすく書いてみましょう。この際正確性は無視します。いくら正しくても読んでわからないじゃブログにならない。モーターについてはまったく素人のわたしが最初に思ったのは、なんでモーターコアをトヨタは外から買ってくるんだということです。モーターコアというのはモーターの部品です。モーターごと買ってくればいいんじゃないの?って思いました。でも技術的にはまだそこに来てないんでしょう。今トヨタはモーターを内製しているようです。それは日産もホンダも同じです。やはりエンジンに相当する重要な部品ですから自前で作らないといけないのでしょうか?だいたい自動車メーカーというのはエンジンは内製です。

さらに調べてわかったのはモータコアそのものをトヨタも内製しているということです。トヨタは自分で作っているのです。2社で並行して製造している。なぜ三井ハイテックにモータコアを作らせるのか? たぶん生産数量から2社購買政策とかコストとかで内製だけで賄うより外注もしたほうが良いという判断をトヨタはしたのでしょう。両社の技術力の力関係は知るよしもありませんがたぶん設計はトヨタがリードしたんじゃないかなって思います。自動車のことわかっていて自分でも作れるトヨタが教えるのが当然だと思うからです。シェアが高いから技術も強いと簡単には言えません。ついでに調べると日産E-POWERのモーターは日産内製ですがモーターコアも内製しているようです。いくら探してもサプライヤーが出てきません。ホンダは黒田精工からモーターコアを買ってモーターそのものは内製している。さてこんな状況で、未来永劫トヨタは三井ハイテックにモーターコアを発注し続けるのでしょうか? すでにトヨタ向けに新手のトヨタ紡織それもグループ会社が参入してきました。いくつかのモデルを受注しています。どう考えても三井ハイテックのシェアは将来減るような気がします。

たぶん三井ハイテックは日産とかホンダに売り込みしてるんじゃないでしょうか?それがうまくいくかどうかはわかりませんがうまく行くものならもう成功していても不思議じゃないくらい時間も経過しています。海外に売りにいけばいいじゃないかとも思いますけど、たぶん三井ハイテックはやる気がないと思います。すでに中国なんかではモータコアメーカーがいくつもあります。今から出て行って戦えるかどうか?それは知りませんが、そこで気になって三井ハイテックの採用を調べてみました。本当に海外で売る気があれば海外営業の採用をかけているはずです。でも三井ハイテックは海外営業の採用をかけていないです。さらに外国語のできるエンジニアも募集していません。モーターコアの技術者も生産技術が中心で、設計開発の採用はとうてい大々的とは言えません。ちなみにその企業の戦略を検証するためには採用情報にも注目すべきです。実際新しい動きをするためには人材確保がまず必要急務です。企業が本気でやる気があるなら必ずそれは採用活動に現れます。(こんなこという投資家、わたしだけでしょう。この数行だけ読んでも今日の記事の価値はありますね)

ただこれも先々のことを考えるとわからないのは自動車メーカーがいつまでモータを内製し続けるのか?ということです。日本電産なんで自動車用のモーター開発に注力しています。コストが安くて性能が良いモーターをモーター専業メーカーが作ったらいつかは自動車メーカーは自分でモーターを内製するメリットがなくなるかもしれない。もしそうなったらモーターコアなんて部品だけ買ってくるなんてビジネスも消えてしまうわけです。日本電産がモータコアをどうやって作っているかは知りませんけど、たぶん三井ハイテックからは買わない気がします。トヨタだから高機能のものを高く買ってくれるんじゃないでしょうか? 業界知らない人は驚くかもしれませんが、トヨタは部品をそんな安く買おうという会社じゃないのです。なぜならたくさん売るから多少高くてもトヨタは儲かるのです。それより良い物を買う方が優先で、その分トヨタに言いなりに作っていると高くなることが多いです。

ここまで買いてきて言えるのは、三井ハイテックの例をとっても自動車部品業界の将来を予測して投資をするのはもはやわたしの手に負えないということです。少なくとも今の技術とか今のシェアとか、で判断してはだめでしょう。では将来どうなるか? たぶんわたしが今でも自動車業界で働いていてモーターまわりの専門家であればかなり見通しはつくんんじゃないかなとは思います。ただその上で投資する企業があるのかなないのか? それはわかりません。たぶんないんじゃないでしょうか?そういうことでわたしはもう自動車部品業界に投資をすることは将来ないと思います。以前結論だけ書いた記憶がありますか、こういうことを考えているということです。わたしは三井ハイテックの株価には興味はありません。上がるか下がるかなんてことを書いているわけじゃないです。ただ5年10年先に業界がどうなるんだろうなって関心で書いただけです。投資の参考にはしないでください。あくまでも読み物です。
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