勝負師にとっての気持ちのゆとり
2013年10月23日
前の記事で
いくら毎月あればゆとりある生活かと書いた
確かに、それだけ使いたいと思ってそれだけ使えれば幸せだが
ゆとりというのはそうとばかりは言えない
最高速が150キロの車に乗って
時速150キロで走るのと
最高速が250キロの車に乗って
時速150キロで走るとのと
ゆとりが全く違う
ゆとりとは使わないところから生まれるわけだ
金もこれと同じで
使わない金がゆとりになる
老後で毎月毎月お金を使っても
それを上回る収入が確保されて、
現預金は手つかずに温存されるのと
収入いっぱいいっぱいで暮らすとか
自分の資産を食いつぶして
お金が減っていくのと
これはまったく違う
わたしは何歳になろうが、自分の収入以上に使う予定はない
自分で暮らしたいように暮らすつもりだが、
お金があるからそれだけ贅沢したいとは思わない
結果、持っている資産は全部温存されていくが、それがゆとりだ
もちろん、最後に使うということは考えている
お金は遺言で死後使うことも可能なのだ
こういう考え方は堅実に聞こえるかもしれないが
実は勝負師の考え方である
強い勝負師ほど気持ちのゆとりの維持に心を砕く
恐怖や慢心は誤った判断を招くことを
心得ているからだ
だから気持ちにざわめきが起こるくらいのポジションとりは避ける
よほどのことがない限り、資金的な余裕を持って勝負する
学生時代にオートバイに乗って
峠を走り回っていた時期がある
吉野家のアルバイトで購入した
わたしのオートバイの師匠のしんちゃんは
ライディングのテクニックでは
峠でもかなりのもので、腕自慢皆が一目置いていた
そのしんちゃんが言うセリフを今でも覚えている
コーナーに入るときに
怖いと思うなら、そこが限界
怖いという気持ちでコーナーを攻めては絶対だめだ
なにかあったら対処できないし、間違えやすい
腕を磨くテクニックがあがると
自然と前は怖いと思っていたスピードでも
怖いと思わなくなる
それが自分の限界が上がったということ
しんちゃんのセリフは
今にして思えば、人生や投資の本質をついている
もっとも投資ではその怖さを知るという
前段階を越えた人間でないと理解できない話だ
よく怖くないな、とそう思える投資家のほうが多いのが現実
しんちゃんは公務員になったが
今はどうしているんだろう?
一度出向いてみるか
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