期中に大減産してその後に増産したらどんな影響があるのか?
2021年08月30日
こんな質問もいただいています。40%減産してもその後増産すれば業績には影響がないと思う人もいるかもしれません。確かに一時減産してもどこかで増やせば売り上げへの影響はないわけです。ただ利益はそうはいきません。製造というのはキャパシティを決めてその生産量が安定して維持されると一番コストが下がるように設計されています。売り上げが激しく上下しても生産はそんな大幅には上下させられない会社もあります。40%減らすことはできても40%急に増やすことはできない。会社によっては減産の代わりに在庫を積み上げたりするんですけど、在庫には保管費や金利などコストがかかります。もちろん追従して急激に増減させることでいろんなコストも発生します。電力だったり人件費だったり。なにかと特急料金というのがかかります。輸送だって船じゃ間に合わないから飛行機だとなれば金がかかります。
それがどの程度かですが、会社ごとに違います。全般に会社として大きな付加価値を与えている会社の方が影響を受けやすいと思います。極端な話商社などは売り上げが減った分だけ仕入れを減らせばいいので影響は限定的です。自動車メーカーそのものはコストに占める購入部品の比率が高いわけです。だから減産しても注文を減らせば影響は比率としては限定的になると思いますけどただ図体がでかいのでそれなりに影響はあるんでしょう。そして部品メーカーはいろいろあるだろうということです。いずれにせよ一般論として程度の差こそあれ生産の急激な増減は増えても減っても利益にマイナスの影響はあると覚えておくといいでしょう。製造メーカーで注文がどんどんきて忙しくてたまらないのに儲けは思うほどには増えてないなんてのはよくある話なんです。
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