外資系企業におけるマーケティングというお仕事

2021年08月24日
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サラリーマンライフ
スクリーンショット 2021-08-24 10.06.10
わたしは会社ではドア付きの個室を与えられていて
当時の写真ないかなって探したんですけど見当たらない
クラウドにないみたい
でイメージとしてフリー素材ですけどレイアウトはこんな感じ
実際外資系でブースとかテーブルとかわりとおしゃれでした

日本の会社でマーケティングというと、市場調査とか顧客のニーズ調査というイメージを持っている人も多いと思います。実際日本ではそれがマーケティング部の仕事という会社もあると思いますが、わたしがいた米系外資の場合はマーケティングの職務は非常に多岐に渡っていて、もちろん市場調査もやりますが、まず事業計画と戦略立案をマーケティングが行います。加えて商品企画と価格決定もマーケティングの仕事です。そして販売計画、コスト計画、設備投資計画もマーケティングが立てます。さらに販促活動の指揮もマーケティングが行います。もちろん現場の計算はそれぞれの部署が行いますが、それを調整して目標を立てたり変更したり、あるいは中止したり、そして遂行したりなどのコーディネートを行う、つまりビジネスプランという会社の事業計画立案と遂行の責任部署のわけです。ただなんでも勝手に決めるんじゃなくて、世界中の現地法人のさまざまな部署の調整とかあって大変でした。お客さんもみんなグローバルでしたし。

わたしは営業部長(セールスマネージャ)とマーケティング部長を兼務していましたが、人事的には別々の場合もあり得て日本の肩書的には営業部長のほうが偉そうですが、実際はマーケティング部長の権限が強大なわけです。ちなみにわたしがいた会社では日本のセールスマーケティングトップはわたしでその上はアジアのトップでした。つまり日本のライン的には部長の上は社長でした。取締役は法的要件を満たすための名前だけでした。日本の会社みたいに部長ー取締役ー常務ー専務などと、これはレイヤーというのですけど無駄に階層を積み重ねない。迅速な意思決定を行うためですが、結果マーケティングマネージャの責任は非常に重いものになります。

つまりマーケティング部長というのは会社の立役者とも言えるのですが、大きな問題があります。まず競争が激しくてなれる人間がそんなにいない。日本みたいにところてんのように上がっていきません。部下もいつでも虎視眈々ととってかわらんと画策します。でないとつかえて自分が上がれない。そしてその競争を乗り越えてせっかくマーケティング部長になっても、外資系は短気ですから、すこしでもうまく行かないとクビになるのです。1年は待ってくれますが2年は待ってくれない。実力と結果が伴えば長く権勢を振るえますが、多くは転んで転職するわけです。わたしは部長になったのは確か45歳で、その後マーケティングの責任者を8年ほど勤めました。結果がでて長期政権でした。その8年の間にトップは3人かわりました。

その間ジョブグレードと言って社内的には昇進していくのですが、日本みたいに肩書きが変わる必要はない。どうせ責任者なんですから。せいぜい営業とマーケティングの統括部長程度でした。日本と違って肩書きと年収はそれほどリンクしていないのです。収入が何にリンクするかというと業績です。もしも外資系企業で競争に打ち勝って一旗揚げてやろうと思うなら、マーケティングに挑戦するべきだと思います。中には営業の仕事とマーケティングの仕事の差がわからずに営業で応募してしまう人もいますけど、営業でよほど頭角を現さないかぎりマーケティングに移動するのは難しいと思います。わたしがいた会社ではエンジニアの大学を出てそれからMBAを取ってマーケティングを目指すのがエリートコースでした。競争が激しい代わりに出世の階段上がりたいならマーケティングという感じでしたね。
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