まぐれで億り人になれるのか

2021年08月16日
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株式投資

よくタラレバって話がでます。あの時もっと買っておけばとか、あの時売っておけばとか、ですかね。わたしはタラレバって振り返ることがないです。ボッシュなんて買えるだけ買って全財産って言っていいくらい突っ込んじゃった。ここが勝負と数年検討して乾坤一擲打ってでたわけです。借金してまで買う気はないけどとにかく持っているお金は全部突っ込んだ。その後まだ下がるんで、カミさんもまだ働いていたんで二人のボーナスを全部突っ込んでいった。一銘柄にです。一介のサラリーマンで下っ端管理職になったばかりの頃。偶然で一山あててまぐれで億り人になっただけだろう、なんて言われたこともあるんですけど、そもそもそんな勝負できる人ってどれほどいますか? 本気で本気で絶対になってやるって気概がないとなれないと思うのです。

それはネットの世界では信用とか使った凄い事例も出てきますけど、普通のサラリーマンが家庭もあって自宅もあって子どももいて、それでどうやって億り人になるのか? 偶然まぐれで億り人なんて、経験した立場から言うとピンと来ないのです。あの人はまぐれのなんちゃって億り人だなんて、やったことない人がタラレバで考えて言っているだけじゃないかしらって気がするのです。まああくまでもわたしの経験と知っている人だけの話ですけど。もともと資産家とかでない一介の勤め人が株でのしあがろうと思えば、やはりどこかで勝負を仕掛けてる。わたしが知っている人はそういう人ばかりです。普通のサラリーマンで堅実にコツコツとだんだんに資金を増やして億り人になった人を私は知らないし、知らないうちにあれよあれよと億り人って人も知らない。

じゃあまぐれでなってないならそのお金を維持できるだろうって話はまた別で、まぐれで億り人にはなれないけど、その後もそのお金を維持してさらにそれによって幸せを手にするにはこれまた凄い力が必要とされるってことじゃないかしら。どちらかと言うと技術力よりも人間性とか精神面が大きいかもしれない。人間だから慢心もする。欲もでる。自分自身のコントロールはお金がない時よりはるかに難しくなる。会社だって上にへつらっている方がある意味迷いも紛れもない。それが自分が一番偉くなって、それでおかしくなる人ってたくさんいるわけです。歴史もそうじゃないですか? 秀吉とか晩年は酷い。秀吉はまぐれで天下とってません。それは運に恵まれたってのはあるけどそれを生かしたし力もあった。そんな秀吉でもおかしくなるってのはそれくらい自分を制御するのは難しいってことだと思います。

そのあたりを制御する上で、よく初心忘るべからずっていうじゃないですか? でもこの初心が振り返ってみるとかなり曖昧なもんじゃないでしょうか? 絶対に忘れることのできない強いイメージがあるって人はそんなにいないんだと思います。わたしの場合は強烈な初心が自分に植え込まれた。わたしの子どもの頃の夢、いろいろありましたけど、最優先は今のわたしのようになることだったんです。いわゆる普通の家庭で普通の暮らしです。もちろん普通の中では暮らし向きはかなり上ですが、暖かい家庭があって優しい奥さんがいて子供がすくすく育ち、いつも一緒に遊んで笑いが絶えない家庭、それがわたしの子どもの時になかった。特に施設の生活ってのは普通のことが普通にできないことばかりです。普通の家庭、それがわたしの夢だったんです。多くの人にとってはひょっとして当たり前だったことですから、みんな大きくなると忘れてしまいますよね。普通の家庭が夢だなんて聞かないでしょ。それがわたしの場合は幸いしているってことは間違いです。確かにここまでうまくいくかねって思います。株どころじゃなくて人生そのものにもタラレバなんてわたしにはないのです。ああすればよかったなあ、なんて思いません、逆にああして良かった、そうしなくて良かったって思い返すことばかりです。


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