善意のつもりが犯罪にならないために
2021年06月10日
次にあるのは株価操縦とか風説の流布とか。これは一般の投資家でもついやりたい衝動にかられる気がします。悪意を持つ人は犯罪との境界線を意識しながら巧みにやるのかもしれません。ただ隙があると言うか普通の人が、例えばネットで事実と異なる煽りの書き込みをして株価が上がったところで売る。たぶんそんな悪いことをしている意識はないかもしれませんけど、立派な犯罪です。時々捕まりますよね。少なくともそこに善意はありません。
ところが善意に発した犯罪というのもあるようです。投資に関わる業務が適切でなかったという犯罪。例えばそこらにいる人間が勝手にお金をもらって株の株取引のアドバイス(投資助言)をしてはいけないという法律があります。わたしは知らなかったけど立派な犯罪のようです。立件には投資顧問契約というものが必要です。顧問契約と書くと大袈裟ですが、紙は必要なくメルマガの購読や有料の投資サロンの入会は、投資顧問契約になると金融庁が言ってます。つまり顧問契約書がなくても、有料で会員を募りそこに投資アドバイスの実態があるなら、それは投資助言業務をしたことになる。投資助言業務は金融庁に届出をしないとやってはいけない行為です。
自分が投資で成功した経験談をセミナーと言う形で開催をする。会場の設定や運営の実費もあるので有料でいくらかもらう。そこでいろいろ話しときにこの株は狙いです、この株がおすすめですと話したとする。なんかありそうな話です。単発ならいいかもしれませんけど繰り返すと、あくまでもわたしが思うにはですが、これたぶん犯罪ですね。儲かっていないと言ったところでお金をもらったという事実はある。継続的な投資助言もしている。それは立件されるかどうかとは別の話ですけど、ただ本人は自分の成功を誰かに伝えてそれを生かして欲しいという動機が80%だったとしても、残りの20%でお金をもらう、言わなくていい助言を喜ばせようとしてやった。これで犯罪になっていくわけです。きっかけは頼まれたとか誘われたとかも言い訳にならないんでしょう。
ネットで紛らわしいことをする人にはなんらかの意図が隠されていると思わざるをえません。巧みにそれを隠し飾りますので見破れない人も多い。でも李下に冠を正さず瓜田に履を納れずという諺があるように、本当に賢明でかつ良心的な人は疑いを招かないようにするものだとわたしは思っています。善意だからなんでも許されるというわけではなさそうです。まあ投資で成功するくらいなんですから、頭は悪くないわけで、ちょっと調べて考えればわかることなんでしょう。
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