頭が良いのか悪いのか?
2021年03月11日

スキーだゴルフだ、カフェ、温泉めぐりだとあちこち行っていると、カバンとか服の中に車の鍵が入ってしまい捜すのに難儀する。先日部屋の整理をしてそこで考えて玄関にフックをつけて鍵をそこに置くことに決めた。これならどこだどこだと捜す羽目にはならないはずだ。ところが現在あまりうまく行ってない。フックをつけたのはいいけど、鍵は自分でフックに飛んでいかない。わたしが掛けないといけないのだ。それが情けないことにわたしはちゃんとできない。わたしはなにげないことを習慣にする能力が低いのだ。不動産登記とか税金の手続きとかいくら複雑でもワンショットならちゃんとできる。ブログとか呼吸法の稽古も長く続く。だから決められたからと嫌うわけでもないし、また習慣にする能力が低いわけでもない。本当になにげないこと、例えばゴルフクラブをちゃんと決めた場所に入れるとか、鍵を決められた場所に置くとか、あるいはトイレで蓋を閉めるとか、はたまた財布にちゃんと金をしまうとか、そういうことが苦手なのである。
わたしは目的目標をクリアにして目標に向かって邁進する人間である。だから目的がクリアであるほど集中してあらゆる知恵が湧いてくる。ところがトイレに入る場合目的は何か? それは用を足すことである。便座の蓋を閉めるのが目的でトイレにはいる奴はいない。わたしは目標以外はとんと意識がお留守になってしまう人間なのである。わたしのこの性質は、わたしの人間としての評価に大いに貢献していて、友人知人からもがさつで気づかないのない人間という評価をいただいている。下品だとかも言われる。結局育ちが悪いってことだけど、これは生い立ちもまさしく育ちが悪くてまともな躾を受けていないけど、それ以上にいつも目標について考えているという性質のなせる業だと思える。いつも何か自分が興味があることについて考えている。トイレはなにか考えるには良い場所だ。だがさすがに用を足すという目的は忘れないから用は足すけど、それ以外はお留守になってしまうというわけだ。
集中力を試すゲームにトランプの神経衰弱というものがある。最近はやったことないけど、若い頃のわたしは日本一強いと豪語していた。なぜなら一度めくったものは全部覚えているからだ。たまに強い人間と戦うと1度か2度ミスをしたほうが負ける。どっちも強いとめくったカードを表にしているのと同じになってその場合は運が良い方が勝つ。ただそれも10回20回とゲームを続けると、やはりミスが出る。わたしは非常にミスが少なくて、わたしよりミスがない人間を見たことがなかった。相手が非常に強くなると陽動作戦を行う。強い人間は覚える気でいるから覚えやすいようになるべく一度めくったカードのそばのカードを開く。だがそれだと相手も覚えやすい。だからあえてあちこちのカードを開く。そうなるとこっちもミスしやすいけど相手はもっとミスをするので結果こっちが勝つ。ということで神経衰弱でわたしに勝てる人間にはついぞ合わなかった。某国立一流大学の人間で自分は記憶力が良いと自負している人間を赤子の手を捻るようにわたしが勝ち続けると、そいつわたしがインチキしているんじゃないかと思いトランプの仕掛けを疑った。自分より頭のいい人間がいるなんて信じられないのである。
だが別に頭が良い悪いの話じゃない。集中力の話で、もっと言うと忘れる能力である。さっきまでの情報は古いから忘れないといけない。常に最新の情報に頭の中を更新していく。たぶんわたしはこの能力が尋常でなく高いのである。多くの人はそれがうまくいかずにもうめくって取ったカードの残像に振り回されてミスをする。すでに取ったのにそこにあったという記憶が邪魔をするわけである。受験の場合は一度覚えたものを忘れないほうが有利である。体に刷り込むように記憶を自分に擦り込む、わたしはたぶんこれが嫌いである。既成概念とか先入観を拒否する気分がわたしにある。その方が新しい知恵が湧き出す。
そういうことでトイレに入る時にいつも新鮮な気持ちであるから、それでも生理作用で用を足しても、便座の蓋を閉めることはすっかり忘れていて、それでかみさんから指摘されると、ああ、そうか!と感心したかのように頷くので、かみさんは、初めて聞いたような顔をするなと、怒り出す。わたしは人を馬鹿にしているのかと言われることも多い。何度も聞いていることや当たり前のことに大仰に感心するからだ。決してバカしているわけではないが、しかしなかなか説明できない。ここまで書いてきて流石に言い訳にしては長すぎるし、言ったところでゴチャゴチャ言うなで終わりである。ちなみにトイレは最近は勝手に閉まるものがある。次買う機会があればそれにします。
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