勝負師の考え方
2013年09月14日
日経新聞に興味深い記事があった
その趣旨を変えない範囲でわたしが適当に話を作って説明する
サイコロを振って
一回一万円かける勝負がある
あなたは奇数か偶数かに賭けるか、あるいは賭けずに見送ることもできる
当たれば12000円もらえる
外れると賭けた10000円は没収だ
これからサイコロを合計20回振る
あなたならどう戦う?
確率が二分の一であるが配当は1.2倍あるのであきらかに有利だ
とは言えだ
20回のうち9回は当てないと勝てないわけで
8回でほぼチャラくらいだが
これはやってみないとわからない
いざやってみて負ける可能性は大いにあり得る
100回200回と回数を増やしていけばまず負けないが
20回ではどうなるか?
こういう勝負をすると人はどういう態度を取るか
という実験をしたそうだ
結果、多くの人間が取った行動は
いざ、勝負を始めても続けて外れたりすると暫く様子を見ようと
見をするのである
なんと20回のうち平均で11回賭けて9回は見送ってしまった
という結果が出た
20回全て勝負した場合と明らかにパーフォーマンスは落ちる
だが多くの人間は20回全て勝負できないのである
冷静に考えればこれは
まずやるかやらないかの勝負だ
やらないという選択をして20回全て見送るという手もある
120%くらいの期待値ではわざわざ勝負しないという考え方だ
やると決めたらこれは20回全部やるべきだ
20回全て独立していて、影響しあうこともない
期待値は同じで有利なのだから、より多く勝負すべきだ
その結果、最悪20回全て外れる可能性はある
それは勝負と出た以上受け入れるべきリスクである
20回全て外してにやりと笑いながら20万円払う人間は
勝負師だ
途中で止める人間はド素人だ
こうやる前にわかっていてもだ
いざ勝負となると動けない
何も選択しないと自然と見になってしまう
頭でわかっていたつもりでも実はわかっていなかった
そういうことである
サイコロのような簡単な勝負でもそうなのに
これがもっと複雑な株式投資であったなら
自分が決めた通りに勝負を貫ける人間はまず少ない
勝てるものも勝てなくするのは
まさに人間の心の仕業というわけだ
ここで実際見送った人間になぜ見送ったかを聞いてみると
いや、流れも悪かったし、ここはちょっと様子を見ようかと思いました
そんな答えが返って来る
結果9回は見送ったけど、もし勝負していたらどうなっていたかわからない
たぶん、あの流れでは外していたと思うので
被害を食い止めるためにも見して良かったと思います
こう、まるで自分が正しいことでもしたかのような答えをするのである
馬鹿者である
120%の期待値という計算はどこに行った?
流れなんて見えもせんくせに何を言う
だったら最初からやらなければいいではないか
わたしが株式投資など止めておけという理由のひとつは
多くの投資家が上に書いたような態度を平気でとるからである
ただでさえ勝ちにくいものを余計勝てなくしている
それが
ど素人だ
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