株式投資と英語力

2021年02月03日
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株式投資


先日さる読者からコメントをいただいて、その文章の中でディスクレって単語が出てきました.まあ文脈からdiscrepancyの略で間違いないわけですが、Discrepancyという単語を業務の中で使う会社はたぶん一流企業かそれに準ずる会社だと思います。英語に馴染みがなければ知らない人も多い単語かと思います。でもディスクレって略し方はをするということは、職場に外人はいない会社ではないか、と思ったりします。たぶん日本の大きな会社じゃないかしら。なぜならディスクレと略したら外人は理解できないからです。外資系だったらDiscrepancyと言うと思います。わたしがいた会社ではこの単語はよく使いましたがやはり略しませんでした。マーケティングのことをマーケという会社もけっこう多いです。取引先との打ち合わせでも聞きましたがこれも外資系ではたぶんマーケとは言いません。そんなわけでちょっとした言葉の使い方からその人がどんな人なんだろうって、推理するのは楽しいです。


さて、どういうスタイルで投資をするかによるけど、新聞とか雑誌とかあるいは文献を日本語で読んで株式投資をする人ならそれは英語の同種のものも読んだほうがいいんだろうなとは思います。特に米国株とかやっているなら英語のニュースは直接読み聞きしないと日本での報道は当てにならない。日本株だってグロバールな活動をしている企業が多いわけだから海外からくる情報は直接早く取り込んでほうがいいはず。わたしが主戦場にしていた自動車業界だと、日本語にならない情報ですごく重要というのが多かった。仮に日本語になるにしても数ヶ月もあととか。英語ができない個人投資家の方がずっと多いと思うけど、それはそれで不利だと感じないんで投資してると思いますけど実際はかなり不利でしょうね。


例えば脱炭素なんか、これは経済の話以上に科学技術の話のわけです。どこそこの会社が何を開発したとかは株の材料になるわけです。でも企業だって宣伝したいから言うなら話を盛りますし、新聞記者はしょせん素人ですから適正でない表現の記事を書いたり、あるいは企業の言うことを鵜呑みにして記事にしたりします。企業経営者だって自分に有利になるように発言します。評論家だってどこぞから金をもらってますから言うことに忖度が入ります。それでも読まないよりは読んだほうがいいのですけど、その時に自分でダブルチェックしたいわけです。そういう時に海外のメディアはなんて言っているのかとか、海外の技術動向はどうなっているんだとか、あるいは特許申請はどこが何を出してるかとか、多角的に確認したいわけです。


わたしは日経新聞毎日読んでますとか、会社四季報を目を皿のようにして読んでますとか、もちろんそれはいいのですけど、それで企業とか業界のことが多少わかった気になるのはかなり危ないとわたしなどは思っています。読んでいいんです。でも危ないのはわかった気になること。その意味で英語に話を戻すと、日本語でも英語でも読解力って重要です。TOEICのスコアってリーディングセクションとリスニングセクションに分かれてますよね。例えばTOEICでもリーディングセクションのスコアが高いほうがビジネスができる人が多いと思います。会話というのは勘違いしたり間違って理解しても途中で修正が効くわけです。あるいは聞きとりに自信がなければ素直に聞き返せばいいのです。ところが文章を読んで間違った理解をしてわかった気になったらそのまんまのわけです。だから修正できないで大きなミスにつながりやすい。ちなみに会話の方はあまり流暢に話すことで仇になることもあります。相手もネイティブ並に通じるだろうとややこしい言い回しをしたり、あるいは勝手に裏を読んでしまわれたりするんです。朴訥と丁寧に話したほうが非ネイティブは得なことが多い気がします。


まあ投資のために英語を学ぶってことはないと思いますけど、せめて翻訳機でいろんな海外の文献とかも読んだほうがいいのかもしれません。ただそれはあくまでも企業をよく調べて投資をするというスタイルの場合の話です。いろんな投資方法がありますから、別に企業に詳しくなければ儲けられないってことじゃないと思います。ただ中途半端にわかった気になっているってのは危ないとは思います。

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