新聞雑誌を信じてはいけない、ましてやブログなど

2020年12月10日
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株式投資
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那須岳
もう少し下まで雪がきてほしいです

わたしが長年自動車及び自動車部品業界のマーケティングの専門家であったことは以前からの読者ならとっくにご存知のことかと思いますが、そのわたしから見ると天下の大新聞といえど自動車業界についてはかなり事実と異なる印象を読者に与える記事を過去に書いてきています。まあまあ信頼できるのは自動車新聞の注釈抜きの事実報道くらい。もちろん事実無根のことが書かれているわけではない。でもおかしいものが混ざって結果おかしな印象を与える。でもわたしはその業界の専門家だからわかるわけです。わたしが専門外の記事を読めば、ああそうかなと思ってしまいかねませんが、たぶんそれはそれでその分野の専門家が読めばおかしな記事だと言うのではないでしょうか? 新聞というのはその程度の精度だということをまず知らないといけませんが、その実感がない人が多いわけです。

株式投資においてどうも自動車業界は旬の話題のようで、ブログでいろいろ書いている人がいます。EV,FCEV,などですが、見渡す限り自動車業界の専門家はいないようです。わたしでさえ元専門家ですしね。では彼らはその知識をどこから仕入れたのでしょうか? 結局、新聞、雑誌、(WEB含む)などなどでしょう。ただでさえ精度が低い新聞雑誌の記事を、その業界のことを詳しくもない人間が自分に都合よく読めば、これはマイナスとマイナスで掛ければプラスになるなんてわけはありません。とんでもない誤報レベルになります。それを読んでまた信じるおバカな個人投資家がいるわけです。だからどうしろと言う気はありませんけど、そういうものだと思って読むべしということです。

わたしは自分の投資判断においては、なるべくその業界に詳しい人間の話を聞くことにしています。それもその業界全体を見渡せる知見を持った人。いくら半導体業界出身でも製造一筋じゃわかってないかもしれないわけです。そういう良質なブログはあることはあります。(見分けられば)自動車についてはたぶんわたしのブログは他に類を見ないと思います。(でも最近は詳しくない。過去記事はイエス)わたしの場合は自動車は詳しいですけど、それでも細分化された専門家には話は聞いたものです。(株の話題では聞きません。技術とかの話題で) それとなるべく投資から遠い文献を参考にします。例えば政府が発行した白書とか、官報とか、公聴会などの議事録とか、特許資料とか、学会発表論文とか、そのような資料は投資家が読むと想定されて書かれていませんので、読み解く力があれば新聞などよりはるかに信憑性があります。自動車業界はグローバルですから海外の資料も読んだようが良いです。(読めればね)

自動車業界の将来を読み解く基本的な姿勢だけをここでお伝えしておきましょう。

1、グローバルな動きから業界の流れが決まっていく。各国、地域の個別の事情というのが必ずあります。でも個々のお国の事情で勝手に決まらないのが自動車です。だいたい同じ車が世界中で作られて売られて走るのです。だから業界の基本姿勢としてなるべくたくさん同じものを作りたい。インフラも関係してきます。日本の情報だけ読んでも間違えます。まったく逆のことが違う国で言われていたりします。また業界の動きは法規制に影響を受けますから各国の政府の動きからも目を離せません。

2,つまるところ技術の業界です。テクニカルディスコンティニュイティという言葉があります。技術でパタッと方向が変わるのです。業界地図を変えるような大きな動きは技術にをベースに決まっていきます。よい技術でなければ世界を席巻できず、また個々の地域でも生き残ることができません。そして廃れた技術は急速に市場から淘汰されます。古い技術が特定の地域でだけ生き残りなどしません。技術的な判断を誤ると投資では打撃を受けかねないでしょう。

以上読んでじゃあどうするって人が多いのでしょうけど、まあいい加減なものに振り回されないようにということです。

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