株式投資にランチェスター戦略を持ち込む合理性を考える
2020年11月26日

小雨だとか雨が振りそうだとかでプレーを迷う人が多いですが
わたしはひとまず始めます
降ってきたら止めるだけです
相場において個人投資家は確かに弱い立場にあって、機関投資家や巨大ファンドは強者だと思いますけど、何もこの両者が市場において対峙して戦っているわけではありません。ランチェスターを持ってくると弱者が強者を打ち負かすかの如く勘違いする人が出そうです。個人投資家として成功するためには弱者として強者を凌駕するのではなく、実際はさらに自分より弱い最弱者を叩き金を奪う。それが個人投資家の成功者という位置づけと考えるほうが実践者としては座りが良い気がします。実際多くの負け組のいわゆる間抜けな個人投資家より賢いことが成功する個人投資家のベンチマークになります。ファンドとか機関投資家なんて見切れるもんじゃありませんし気にしても仕方ない。
ただ結果として似たようなことをすることにはなります。わたしなどその良い例で、自分がもっとも得意とする業界に絞りさらにはそこで選択と集中を行う。ただそれは強者に勝つためにやっているのではないのです。イメージとして損した個人投資家のお金がこっちに流れ込んでくるのですから。強者である機関投資家から金を奪おうなど考えるのはカジノに勝とうとするやさぐれギャンブラーに等しい試みかと思います。いくら競輪で稼いでもその金は胴元からは出てこないのです。
株式投資においてマーケティングを学ぶ効用は2つあります。ひとつはマーケティングの考えかたを株式投資に活かすということ。そしてもうひとつは企業活動をマーケティングの視点から理解することができるということです。その意味ではランチャスターよりもマイケル・ポーターの方が個人投資家には示唆に富むと思います。強者を相手にすると考えると選択は絞られてきますが、より弱きものを叩くのであれば選択肢は広がります。実際個人投資家で優待狙いの分散投資で成功している人もかなりいます。同じようなことをする人間がたくさんいるならその中で優位に立つことで十分勝ち組になれるわけです。何も強くてでかい相手と戦う必要などないのです。
その本を書いた方は私と似たような投資スタイルの方だと想像できます。もちろんそれでも良いと思いますし、わたしなどそれしかやりません。だから批判をしてるわけではありません。ただ世の中には色んな人がいますので、自分の方法こそが勝ちへの道だとか、他の方法より優位だとか、手法を比較する議論の材料に使われるとしたらそれは視野が狭いと思うということです。上に書いたように負け組の数だけ勝ち組のスタイルがあって良いのです。もっと言うなら勝てば幸せというものではありません。儲けるほどに欲に支配されて幸せから遠のく人もいるのです。意に沿わないことまでやって勝つ必要もないでしょう。株式投資と幸福論という上位概念があるのです。これを語る人は私くらいですけど。
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