校長先生からタクシー運転手に

2020年10月14日
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人生の考え方
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ホームコースから那須連山を望む

お義母さんが3ヶ月の入院から退院してきたので、しばらくは我が家にいてもらうことにした。すぐそばのマンションも近いが家ならもっと何かと便利で楽だと思う。かみさんは当面どこにも旅行など行けない。ただ別に寝たきりじゃないし元気なんで一応1ヶ月後に旅行の予約を入れてある。まあどうなるかは状況しだい。

しばらくはわたし一人での那須行きとなる。朝一番でハーフだけラウンド、スコアは3オーバーなんでまあまあ。チップインでバーディを取って、次のホールはロストでダボ、よく探せばあるんだけど、まあいいや。2オーバーでも4オーバーでもなんでもいい。

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実は最近那須は人が多い。間違いなくGO TOの影響。いつもなら平日の那須はとてもゆったりとできる。ペニーレインでモーニングなんて極上の時間なんだけど、観光客が多くて、多いだけならまだしも、うるさいと言っては失礼だけど声が大きい。遠くまで内容が聞こえる。地元の人は静かに佇んでポツポツとしか喋らない。それでゆったりとした空間になるんだけど、今はそうはなりにくい。

一人ということもあるし、外に食事にいくより自室で良い眺めを堪能しながら朝食を摂ったほうが今は良い時間である。スーパーで買ってきた食材で自分で簡単サンドイッチを作ってコーヒーを入れる。もともと眺めはそこらのカフェより素晴らしいし、部屋はホテルみたいに快適だ。

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もう45年のつきあいになる友人が割と大きく新聞に載って、友人グループのLINEで写真が回ってきた。その友人はさる県で中学の校長先生を務めて定年を迎えた。公民館の館長とかそれとか他の仕事の誘いもあったけど、全部断ってタクシー運転手になった。まったく関係ない世界に行きたいと、たまに会うとよく言っていて、それを実現したわけだ。

新聞が言うには、長年教員として社会を見てきたけど、自分の肩書きとか仕事を通してしか社会を見ていなかったことがよくわかったそうだ。確かに仕事人間だった。一方わたしはどうだろうと自分で振り返ってみると、仕事を辞めても、あまり物事の見方とか、社会の見え方が変わったなんて記憶はない。実際変わっていない。もともとわたしは自分なりの視点を持っていたんで、肩書きとか仕事で見え方が変わるなんて人間じゃなかったんだろうね。その代わり忠義のない無頼漢サラリーマンだったんだけど。わたしも会社を54歳で辞めて児童養護施設に行ったのは本当によかったと思う。まったく過去の実績が通用しない世界というのは刺激的で楽しい。どうなるか、相手がどうでるか? わからない。それが楽しい。

わたしの友人はタクシー運転手になって、また新しい気づきを得た。自分が今まで正しいと思っていたことがまったく違う視点があることを学んでいるそうだ。池袋で事故を起こしたエリートは自分が間違っているなんて、まったく疑うこともない人生を歩んできたのかもしれない。自分が間違えるなんてあり得ない、だから車が間違えたに決まっている、という思考になるのは、当然の成り行きなのかもしれない。定年後も天下りでいろんな要職を歴任したそうだけど、それが幸せなことなのかどうか? 人生てのはわからない。わたしもサラリーマン生活長かったけどけっこう言われた。大人になれ賢く生きろと、でもそうやって生きるのが幸せなんだろうか?多少の栄達は得ても、どう考えても今のわたしの方が幸せだと思う。




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