どうせならある程度出世したほうがサラリーマンは面白い
2020年08月23日
ある程度出世というのは自分の裁量で会社を動かせるレベルという意味です。ポジションは会社によっていろいろでしょう。日本の会社だと立派な肩書なのに、実は何にも決められないお偉いさんもいます。そんなんじゃいくら出世しても全然面白くないってわたしは思います。わたしが勤めていた会社はアメリカの半導体大手でした。入社した時はグローバルで8万人、日本法人は5千人ほどの規模。ものづくりって面白いと思います。いろんな部門が一緒に仕事する面白みがある。開発、研究、設計、実験、品質保証、営業、マーケティング、宣伝、財務、労務、組織の広がりが商社と違います。さらにお客に行った時の発言の重みも大きい。メーカーの責任者がやりますと言ったらやらなきゃいけない。こうだと言ったらこう、わたしが発言することが最終回答になりますから、それは面白いというか会社のステアリングを握っているって実感はありました。
そこまでなれるのは百人に一人くらい。日本と違ってところてんみたいに順番にあがってすぐ卒業するのではなく10年とかその職責で権勢を振るうので、日本の感覚では考えられない権力を持つ。あくまでも実績を上げ続ければの話ですけど。逆に言うと実績さえ上げていれば怖いもの無し。社長と言えど簡単に口出しできない。実際ずいぶんとわたしは社長を無視した。もちろんそうなる前に社長からかなりひどい目に遭っている。半沢直樹みたいな世界だった。
部屋持ちになって驚いたのは年に4回ボーナスがでること。一般社員は年2回。上級幹部は年4回。それを一般社員は知らないのである。まるでどこぞの国の特権階級みたいであった。それ以外にさまざまな特典があった。ということでほとんどの幹部は会社にしがみつこうとする。わたしはあっさりと捨てたのは株で儲けたという理由もあったけど、やはり変わっていたということでしょう。出世したなあと我ながら感心する一方で、あっさりとそれを捨てるのがなんとも言えず痛快だった。ということで54歳で自己都合退職。自分で勝手にさようならした。でもそれなりに出世したのはいい思い出。

我が家の朝食では北栃木の食材が並ぶ。このパンが皇室御用達。今は肩書がないわたしにとって、自由人をリプレゼンツするのが食卓の写真かもという気がする。ブログで自分が食べている食事の写真をアップしていると、自分は偉くなったというか、けっこうな身分だと改めて思うのです。自分で書いたブログとは言え、自分で凄いなと感心する。別に凄いものを食べているってことじゃないですよ。生活ぶりということです。会社で部屋持ちになった時よりずっと今のほうが凄い。それは心から思います。そしてサラリーマン時代との一番の違いは、上司との相互の信頼関係です。上司ってそれはカミさんですけどね。なんだかんだと言って上司って大切だなって、今になって思います。
- 関連記事
-
-
会社を辞めたら自由? 2019/07/29
-
あなたが大事に抱えるもの何か? 2014/12/13
-
株で儲けたら 2015/11/01
-
取締役 2015/10/04
-
58歳からの就職活動 2016/07/01
-