半沢直樹は賛否両論らしい
2020年08月17日

かつてわたしが働いてビル
小さいけど個室も貰うくらいには偉くなって
半沢直樹みたいには怒鳴らなかったけど
わたしのことを怖れていた社員もけっこういたし
一方苦々しく思う上層部もいて
まあエキサイティングな実際ドラマみたいなサラリーマン生活だった
54歳で全部捨てたけど
楽しかった思い出しかない

これがドラマ半沢直樹に対するネットでの評価で、面白いのは星5つが一番多いのは良いとして、次に多いのが星1つである。これはかなりユニークなグラフの出方じゃないかしら? 映画の評価みたって普通こうはならない。コメントを読むと、半沢直樹がやりすぎだという声がけっこう増えてるという印象だ。
前回までは猿之助の悪役ぶりとバランスが取れているとも言えたけど、今回はさすがにサラリーマンの同意できる枠を飛び出ていると反感を持つ人もいるってことで、これはそうだと思う。わたしが実際あんな半沢直樹みたいにあからさまに大声出さないけど、言いたいことを相手構わず言うのを反感を持っていた人は多かった。不本意でも大人しく耐えるのは一種サラリーマンの美学。自分がやりたくてもできないことをあっさりとやられると、サラリーマンてのは反感を持つ傾向はあると思う。
ある同僚が酒席で言っていた。自分が耐えて頑張るのは家族のためだと。わたしは変なことを言うなあと思って聞いていたのを覚えている。だってそんなに家族が大事なら仕事もほどほどにして家族の時間を増やしたら良いと思うけど、そういう人間こそ働きづくめで家族を顧みていないように見える。たまの休日はつきあいゴルフか家で寝ているか。たぶん家族は喜んでいない。自分で好きだからやっているようにしかわたしには見えなかった。わたしはけっこうサボってそんな働かなかった。そういう遊びまくるサラリーマン生活をブログで毎日のように書いていたんだけど、残念ながらブログ移転のどさくさで多くは消失してしまった。
半沢直樹への賛否両論の一方で大和田常務の評判が上がっているらしい。前作のヒールぶりから、コミカルな軽いキャラに変わって人気が出ているようだ。いわゆるサラリーマンらしさが人気になっているんだと思う。面白いね、ある程度はやんちゃじゃないといけないけど、突き抜けてはダメ、サラリーマンてのはそういう、さじ加減を心得た人間が概ね成功する世界だ。わたしなんかは珍しい成功例だけど、外資系で潰れかけた事業部に配属になってそこからのし上がったのが結局幸いしたわけだ。逆境ってのはバネにできる人間にとっては最高のジャンプ台だと思う。わたしはいろんなジャンプ台に恵まれた幸運な男だと思う。
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