半沢直樹ー日本人にとっての謝罪の意味
2020年08月11日

那須の夏の花火
スマホでは花火は上手く撮れない
一方アメリカのドラマもよく見るけど悪役が平伏して謝罪するなんて見た記憶がない。悪役ってのはたいてい死ぬか、または逮捕される。それでこそ見ているものは納得をする。日本人は悪い奴に甘いなって思う。どんな悪いやつでも平伏して謝るなら、許してやろうじゃねえかってのが日本人の美学。
日本人は死んだら皆仏という感覚も強い。だから戦犯だって死んだら仏で、馬鹿な指導者のおかげで何百万人も死んだのに、責任はうやむやになる。いつまでも罪を問うのは、日本人は美しくないと感じるのである。以前も書いたけど、ドイツ人と言うのは実は日本人によくない国民感情を持っていることは信頼できる調査で明らかにされているんだけど、そのドイツ人の言い回しで、日本人的謝罪という言葉がある。大袈裟に謝罪して、ことをうやむやに終わらせようとする、という意味である。まったくだなと思う。
前作の半沢直樹に共感する視聴者が、最後彼が出向させられることに、猛然と抗議する声をわたしは聞かない。わたしは百姓一揆を連想する。どんなに悪代官が圧政を敷いたその結果の一揆であろうと、一揆の首謀者は磔になるのが決まり。ドラマだってそういうのが多い。それどころか磔になる首謀者に共感して涙して喜ぶのが日本人。やることをやった以上、組織を乱した科を受け、颯爽と組織を去るのも、これもまた日本人の美学というわけだ。今回のエンディングはどうなるんだろうか?
半沢直樹はコメディとして大いに笑わせてはいただいているが、わたしはあまり共感しない。そんなに強いなら、やられる前にやっつければいいと思う。だったら倍なんてパワー要らないし、うまくやれば恨みも買わない。自分が得るべきものを得れば十分で、謝らせて喜ぶ趣味もわたしにはない。わたしはたくさん大人の喧嘩をしてきたけど、そういうノリでしたね。
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