株価が下がってくると必ず、これだけ下がったんだからそろそろ底だろう、もう持ち直すだろう、なんてセリフが聞こえてくるようになる。おかしいですね。断崖から飛び降りて、もう3秒も落下してんだからそろそろ地面だろうって言っているように聞こえます。どれだけ落ちたかなんて関係ないですよね。
ところがそういう台詞を聞いて、ちょっと気の利いたベテランが、簡単に言うな、底なんて誰にもわかりっこない、なんてセリフもまた出てきます。バブル崩壊やリーマンショックの実例も出てくる。だけどこれもわたしに言わせると簡単に言っているように聞こます。底は当てられなくても、底はまだ遠いとかそろそろ近いの値頃感は重要だと思います。それと日経平均みたいな市場全体の底を当てる必要は別にない。個別株となるとさすがにここで入っておけば負けはないと言えるポイントはあります。
多くの個人投資家はいろいろな銘柄を買って、それで毎日その値動きを気にしているでしょう。わたしは違いますよ。もうウォッチすると決めている専門の銘柄を、保有していても保有していなくても、ずっと長年見続けていくんです。株価の息遣いが感じられるくらいにずっと静かに見守っていくんです。ちょっと調べてパッと飛びつくなんてやりません。それでここぞという時にエントリーするんです。底と言うより負けないエントリーポイントですね。でも底にはかなり近いわけです。
さて、数年でも待って、ここから入れば負けはないって思えるポイントで入ったとします。それでもさらなる下落は想定しています。というかむしろ期待している。そのまま反転して上がってしまえば終わってしまい大して買えずしたがってあまり儲けられない。それでそこからかいさがっていくのがシナリオなんですけど、さてそこからです。
たぶんわたしはナンピンの目的と基本的な考え方が多くの個人投資家さんとは違います。多くの人は平均購入単価を下げるためにナンピンをする。だから購入単価を下げるためにはある程度の値幅を持ってかつ買う量を増やして行くわけです。よく下手なナンピンすかんぴんと言って、狭い値幅で買い玉が並んで団子にしてしまうのは下手くそだとか言われます。
でもわたしが考えるにはそんなのは仔細なテクニックの話でそうでなきゃだめだってもんでもなんでもない。だってここから入れば、負けはないってポイントで入ったわけです。それ以下でどこでどれだけ買おうが、全部の買い玉が儲けるって話にしかならないでしょう。そんな綺麗に買い玉揃える必要はないんです。例えばサラリーマンだったらボーナスで投資するとかあるでしょう。一度エントリーして、それでボーナスが出るたびに買い増して行けばいいんです。
わたしはナンピンしてると言うより買玉を増やしているんです。ただ最後の買い手になりたいのと、どうせなら利幅が多いほうがいいので様子を見ながら買い下がっていくだけです。下がれば下がるほどお買い得になりますから買玉を増やすという流れです。むしろ買玉を並べることより集中しないといけないのはどこで一旦売ってまたどこで買い戻すかです。それができれば資金は大きく大きく増える。10倍とか100倍になる。ナンピンなんていくら上手にやっても資金を10倍100倍にできないでしょ。100倍への過程を見れば、最初にどこでいくらで買玉並べたなんて誤差の話にしかならないんです。
ということで団子みたいなナンピン大いにけっこう、かわりにエントリポイントを見極めるために、じっとノーポジでも値動きをウォッチしていく。銘柄を絞る。よそ見はしない。わたしが言うことをどこぞの株の自称上級者とかベテランさんに言ったら、そんなナンピンだめだってきっと言いますよ。資金を100倍とかにしたことがない儲かりもしないベテランの言うことなんて聞かないほうがいいとわたしは初心者のときから思いましたね。立っているところも見ているところも違うんです。もちろん聞かないほうがいいのはそれは私だからです。みなさんがどうかは知りません。
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