金持ちほど相続でもめない理由

2019年11月13日
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マネーと生活
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上から見るとわかりづらいがこれは寿司である
鯖棒鮨は五島列島の名物だそうだ
1620円したが身が厚く美味い
これを海を見ながら夫婦でいただいた
よい時間である

親父の弟、つまり叔父さんが急死した。葬儀に五島列島から戻って即静岡まで駆けつけた。葬儀後早速委任状にサインしてくれと従兄弟から頼まれた。相続のための戸籍取り寄せの委任状だ。独り身だったのでわたしもどうやら法定相続人になったようだ。法定相続人はわたしを含めて従兄弟ばかり7人。そのうちの故人に近くよく可愛がってもらった一人が葬儀など一切取り仕切ったわけだ。わたしは故人とは全くつきあいなし。その取り仕切った人間が言うには残った財産は9万円であとは車だけだそうだ。それで相続放棄の印鑑を押してくれという流れに今後なるようである。

それに対して残った4人のうち異論を持つ人間が一人いて焼き場から寺に戻る移動中の車の中で言う。財産がいくらなんでもぴったりゼロというのがおかしくないかと。故人は賃貸マンションに住んでいたから1ヶ月分の家賃くらいしか全財産がなかったことになるが、何十年と商売をやってきて、それに年金だってもらっていたはずでお金に困ってるという話は聞いたことがなかったと。

確かにそんなぴったりで急死できるもんかなとは思う。それに急死して二日ですぐに財産明細なんてわかるもんかなとも思う。でもわたしは気持ちよく相続放棄の印鑑を押すと意思表明した。ないと言うのだからないで良い。あるかもしれないと言ったところでどうにもならない。どうにかする手がなくもないけどそうまでする気もおきない。それこそ手間も金もかかる。だいたい叔父さんの小金なんて要らない。

相続で兄弟とか従兄弟同士でモメるケースは多々あってその多く庶民的な財産規模なんだそうだ。せいぜい数百万円の取り分を巡って大もめにもめることが多いらしい。庶民であれば不動産も自宅くらいであとは現預金というケースが多いと思われる。現預金は大きな金額でなければ隠しやすい。逆に言うと疑われやすい。それが火種になる。

一方で金持ちは傾向として揉めにくいらしい。これは金持ち喧嘩せずと言う言葉通りの面もあるけど、相続税の問題もある。金持ちになるとやれ不動産だ株だとかがあり財産は隠しにくい。それに税務署が調べる。親族に財産を少なく言っても税務署が調べてそれで課税されると親族にばれる。他の相続人にも課税されるからだ。実際税務署からお尋ねがきて親族から聞いていた話と違うとわかるケースはけっこうあるそうだ。

金持ちになるといわゆる士業と呼ばれるプロに相談することも多い。財産が多岐に渡れば個人ではやりきれない。そうなるとプロは最初から揉めないようにキチンをアドバイスをするし、疑いを持たれないように手続きもぬかりがない。よくわからない書類にハンコ押せなんてやらない。ということで金持ちほど相続で揉めないという傾向になるようだ。

もちろん金持ちでももめるケースもある。遺言状の真偽とか内容について揉めたりあるいは隠し子が出てきたり。その場合は弁護士を立てての戦いになるので、逆に親族が面と向って言い合いをしたり自分で調べたりとかで直接動く必要がないだけに感情的にはなりにくいと思う。庶民が小金を取り合って直接激しく言い合い、あるいは結託などすればまさに相続が争族となる。

わたしはこれで相続放棄は三度目になる。これはきっと多い方だと思う。その上でだ、相続は生まれて一度もしたことがない。一生相続はしないかもしれない。相続がないかわりに、神様がわたしに運とか才覚とか勘とか、たくさんギフトをくれた。とても恵まれていると思う。





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