ハートとオツムと
2019年03月14日
わたしが生まれて初めて勝負した株はボッシュでここにも書いている通り150円から買い下がって60円台まで下がった。わたしは特段心配はしなかった。最後は上がると自分はわかっているので道中は関係ない。ということで下がるに従いどんどか買い増しをした。下がれば下がるほどたくさん買えるからチャンスだ。
もしもこの時に自分がオタオタしてこんなに下がってどうしよう、などと狼狽えたらさて人はどうアドバイスするだろう? 殆どの人は損きりしなさいと言うだろう。買いますなんてやめておきなさいとも言うだろう。株にほれるななとかわかったようなことを言う人もいるかもしれない。
人に聞けばそう言うのは当たり前だから自分さえブレていないならおきまりのアドバイスは要らない。お決まりのことを言うのは所詮は他人の事だからだ。こっちはすでに勝負は始まっているのである。勝負中に人を頼るくらいなら勝負なんかすべきじゃない。
相場の精神面の話というより、相場以外でどれだけの人生を歩んでいるのかという問題もある。何も相場だけでハラが座らないわけじゃない。
リーマンショック後に私が買ったマンションは75平米あって主要駅から徒歩10分以内で作りも管理も良いマンション、賃借人もいて法人契約で家賃も安定して入ってくる。それが不動産相場が下落している中、前のオーナーは私に捨て値で売ってしまった。特に切羽詰まっているというわけではなく、先行き不透明で不安になって資産の整理に踏み切った。
結局そのまま持っていれば今はもう一軒マンションが買えるくらいに儲かったのに持ちきれなかった。その人はそれくらい先行きが不安だったんだけど、その先行きの中に自分のサラリーマンとしての将来もあったはずだ。有名な会社だったんだけどね。結局会社はその後なんともなってない。わたしはサラリーマン時代に会社が無くなっても別に構わないと思っていた。違うとこで働けばいいだけの話である。でもなかなかそうは思えないようだ。
相場というのは、いざ勝負となったらそれは案外紛れがなくて上がるか下がるかしかない。潰れない会社を買っておけば、どっちになろうが驚くようなことは起きない。半値八掛けなどよくある話。それなのに勝負に出てから驚くとかオタオタするとか、それは一体どういうオツムの加減か? 気持ちはわからないわけではないけど、ハートよりオツムが弱いのかなと私は思う。
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