このブログを読んでいる人はハルトモの天衣無縫いや傍若無人なキャラクターを組織人としてイメージしているかもしれないけど、それだけではさすがに大きな組織では通用しない。わたしには実は二面性いや多面性があってそれを手を変え品を出すという変幻自在ぶりをサラリーマン時代は発揮していた。
わたしなりのリーダシップ論をたまには書いてみると、どんな組織でも集団でもそれは個の集まりである。自分で口に出す出さないはあっても皆立場は異なり考えかたも多様、当たり前のことである。それをどうシンクロさせるかがリーダーの技量である。表面的に従わせてもあるいは会議室で論破してもそれは意味がない。各人が納得して自分の力量を存分に発揮することで組織は結果を出す。そのプロセスをオーガナイズするのがリーダーである。
チームがひとつになるためには合意事項を積み重ねていく必要がある。仮にあるプロジェクトを達成するにあたり10の懸案事項があるとしよう。まず皆でその10についてレビューする。そうすると10のうち8まではだいたいコンセンサスが得られそうだという手応えがあった。さてどうする?
凡なるリーダーは合意が難しい10のうちの2について徹底的に議論をしようとする。ひょっとして自分の意に組み込もうと説得を試みる。いや論破だ。だがもともと立場や考え方が違う人間が集まっているのだからいきなり不合意が合意になるには心理的にも無理がある。お互いの信頼関係がまだ成り立っていないからである。そして2が揉めれば揉めるほど合意できそうに思った8にも疑念が生じてくる。そうなればチームは空中分解。人間とはそういうものである。
優れたリーダーはまず順番に10の懸案事項を整理してチームで検証する。そもそも合意不合意はあっても10個の懸案事項はどれも重要である。そして10のうちの8について合意を確かなものとしてまとめる。10のうち8の合意があるというのは素晴らしいことである。優れたリーダーはその素晴らしさを大切にしてそれをチームで共有する。その中でチームはしだいに気持ちを整えてベクトルが揃ってくる。
そうなって初めて、さてせっかく8まで合意してそれを確かなものと皆で実感しているのだからあと2個なんとかまとめようとチームを引っ張る。すでにチームはなんとかまとめたい気持ちになっている。であれば残った2個もなんとかなるのである。
優れたリーダーは合意を大切にして凡なるリーダーは不合意に執着する。いちいち差異にこだわりそこで相手を変えようとするのは愚策である。みながまとめたい気持ちになれば自然と人は変わるものである。もちろん自分もかわっていけば良い。リーダーは自分が変わることを躊躇してはいけない。結果を出すのが務めであるから。
会社でいろんなプロジェクトを手がけたが結局各人の納得を揃えることである。それはいろんな人間がいる。バカもいる。自分だってバカだと思われているかもしれない。どっちが上かは重要じゃない。結果を出すことが重要である。チーム各人が納得がいかずしぶしぶと従うような組織がアウトスタンディングな結果を出すことはない。逆に気持ちが揃うなら、思いもしないパーフォーマンスが出てくる。組織というのはそういうもので、まさに本物の達成感。それを知ったリーダーはいやチームはその快感を決して忘れない。成功体験はさらに続くのである。
今日はわりとまともなことを書いたな。
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