時間を売るのと心を売るのと
2018年06月17日
時給で働く、つまり自分の時間を売る労働者というのは労働者の中でも一段低く見られる。付加価値が低く給料が安いからである。それで月給取りとして時間ではなく成果とかを売る仕事の方が上等だということになるんだけど、実際は成果を出来高で売るんじゃなくて、時間よりも大切な己の心を売っているのがほとんどのサラリーマンの実態じゃないかしら。ブラック企業になると労働者の時間も心も両方奪ってしまう。嫌なこと不本意なことをそれも体力と時間を使えば人間なんて擦り切れてヘロヘロになる。
時給で働くことなど学生時代のアルバイト以来したことがなかった。この歳になって時給でアルバイトを始めてみて、これは案外いいものだなと思っている。時間がくればそれで終わりである。今にして思い出すが学生時代のアルバイトなど気楽なものだった。ただ長く働くとかったるいということだけど、嫌になる程長い時間でなければどうということはない。どうせ暇だし体も元気なのである。まあこれも生活にゆとりがあるから言えることなんだろうね。働かなくてもいいけど働いてみるかという感じ。
給料が安くても時間を売る方が心を売るよりもまだましな気がする。以前いた会社の上司のいわちゃんが面白いことを言っていたことを思い出す。学生時代ビアホールでアルバイトをしていたいわちゃんは、これは時間を売る仕事だから、なるべく高く売るためにはどうすればいいか?を考えて、それで動きを遅くしてゆっくりと歩くことにしたそうだ。せかせか頑張る奴は馬鹿だと言っていた。首にならない範囲で動きを緩慢にして体力温存を図るのは時給で働くこつだと。笑いながら聞いていたが今になって妙に納得がいく。
乗馬クラブはまだお客さんが来ないので厩務作業をしている。昨日は刈った草を馬の餌にするので馬房に運んでくれと言われた。敷地の草の山を見渡してそこでいわちゃんのセリフを思い出した。元気で体力があるからと、とにかく頑張って終わらせるのではない。この山をどれくらいの時間で運べばいいのか?それを考えながらあまり無理しないことである。そういうことで全部運び終わるとちょうど上がる時間になった。それで遅すぎるとも思われていないようだ。いい感じである。
乗馬クラブはこれから営業をしてお客さんを増やしたいようだが実際営業活動ができておらずほとんどお客が来ないので今の所あまり仕事がない。なんか他の仕事も考えてもいいかも。こうやって考えてやると時給も楽しいな。
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