(お客を)選別するということ

2018年04月18日
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日々の雑感ーリタイアライフ
わたしがいた自動車業界はいろんなお客がいるわけだけど、当然お客ごとに求めるものが異なって来る。それにあわせて出すものを選ぶという作業は当然行う。たとえば同じものを作っているのだけど、仕様を決めるときにA社向けは厳しくB社向けは甘くなるというのは当然ある。顧客ごとにシステムが違うから一方は±1%の精度を求めてきて、もう一方は±2%でも良いとなれば当然選別して出来の良いものをA社に出して残りをB社に出すことになる。これは寸法とか様々な仕様に及ぶからそこを上手に設定することで相当大きなコストダウンに繋がる。あるいは仕様が多少違っていても特採と言って、同等品であることをコミットした上で多少違うものを納めたりもする。

日本で一番ウルサイお客はトヨタでその次がホンダ。だからトヨタで使われているものならそのままで良いというお客はけっこう多い。そのままはそのままなんだけど、やはり自動車メーカーごとに技術標準があって、当然トヨタが厳しいから他の会社では楽々通るしそしてその緩いスペックが図面に記載されるので、別に他社に対して使えないものを出しているわけではない。それで良いわけである。トヨタ系の部品メーカーは他社に売るときにトヨタと同じものにとてもこだわる。トヨタ相手で十分忙しいというのもあるが、同じにしておけば上に書いたようにとても楽である。当然できの良いものをトヨタに収めてそうでないものは他社に行く。コストダウンになる。

わたしが持っているグランドセイコーという時計は一年に2秒くらいしか狂わない。これは時計職人に聞いた話だけど、とても精度が高いクオーツを使っている。どうやってその精度を出しているかと言うと選別である。たくさんたくさん手間暇かけてテストしてその結果出来の良いものをグランドセイコーに組み込む。他は捨てるのではなく違うブランドの時計に組み込むのである。別にまったく違うものを作っているわけではない。

わたしはビジネスマン時代にそれはたくさん接待をした。年間1000万円以上接待していた時期もある。自分はあまりこだわらないけどお客はいろんなお客がいるから油断できない。特に大企業の部長級以上となると口も肥えていてウルサイのが多い。それで良いレストランとか料亭に行く場合、特に一見の場合だけど、わたしは部下に予約させずに自分で予約を入れていた。ダイナースのブラックカードを持っていて、そのブラックカードのオフィスを通して予約を入れる。そうするとレストランでは良い席にエースのソムリエが出て来る。料亭なら良い部屋にエースの仲居がでてきて、それで気配りを十分してくれる。エースの言うことは組織で通るからサービスはますます良くなる。

これが部下が電話して初めてですなんて言うと、大した部屋でなくて若手の仲居さんが出てきて、それでも気配りはしてくれることも多いけど、たぶん社内で力がない。組織はやはりエースの言うことを第一優先に聞くのである。もちろん良い店なんでそんな差はないと言えばないのだけど、こっちは数十億のビジネスをかけて接待しているわけだし、お客もいろんな店で接待を受けているから、その接待に勝たないといけないというわけだ。(もちろん接待で決まるわけじゃないけど接待でも負けないということ)

たくさん接待したからと言うわけでもないけど、個人的には私は小さな宿とか民宿が好きである。レストランも小さなお店が良い。規模が小さくなるほどお客ごとに扱いが異なることも少ないし、常連ともなればとても居心地がよくなるからだ。民宿松源に行けば決まった人がやっていてその時その時でサービスが異なるなんてこともないし、いつもご機嫌に過ごせるし、仮になにかあっても多分こっちは気にならないどころか気がつかないのである。満足に決まっているんだから。

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ハルトモ
Posted by ハルトモ
自由人ハルトモ。那須とさいたまを毎週往復するリゾート&リタイアライフ、そして旅、投資ネタもありのブログです。
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