フリンジベネフィット
2018年03月05日
わたしは外資系大手に勤務していたんだけど、会社の契約ホテルが新宿のヒルトン東京だった。会社から近かったというのもあるが、ひっきりなしに海外から出張者が来るものだからワールドクラスのホテルでないと使えない。わたしがいた当時は世界で従業員が8万人いたから、常に誰かが泊まっていたはずだ。そんで普通に泊まるといくらか知らないけど、わたしがいた時は一泊1万円という会社契約だった。
仕事で海外との電話会議が多くて相手国によっては夜遅くなるのでそれでわたしも時々泊まっていた。一泊一万円というのはルームチャージでヒルトンはシングルルームなんてないから基本ツイン、そんで二人で泊まっても一万円。ヒルトンに聞いたら社員の名前で予約を入れるなら友人知人でもその料金だという。遠方から友人が東京に来たりすると予約してあげて喜ばれていた。それはそうだ。ヒルトン東京に2人泊まって一万円は安すぎる。
そんでどういう経緯か覚えていないのだけど、ヒルトンのゴールドメンバーになった。宿泊をたくさんするとゴールドになるんだけど、わたしは自分の出張ではマリオットが多かったので宿泊数でなったわけではないはずだ。たぶんダイナースのブラックカードの関係でなったんじゃないかなと思う。ダイナースのブラックカードを持っているとそういうオファーがよくある。
それでヒルトンゴールドになると特典があって、まず朝食が無料になる。朝食無料と簡単に言うがヒルトンの朝食は豪華、3000円である。バフェでオムレツも好みの具材で目の前で焼いてくれる。それからエクゼクティブフロアにアップグレードされる。上層階のより高級なインテリアの部屋だ。それからジムとプールへのアクセスが無料になる。
たまに休みの日に家族でヒルトンに泊まっていた。我が家は3人だけど家族全員の朝食がついて、それからみんなでプールで遊んで、部屋はもちろんエクゼクティブフロアで時々広い部屋にもアップグレードされて、それで全部で一万円。会社契約だから時期は関係ない。クリスマスだろうが年末年始だろうがその値段。車で乗り付けて駐車料金も半額。そんな頻繁ではなかったけどずいぶん美味しい思いをさせてもらった。
それで長いことヒルトンを使っていたら、自然とポイントが貯まって行く。これもよく覚えていないけどたぶん飲食代でもポイントがついたんじゃないかな? 会社の会議とか食事でもよくヒルトンを使っていたので。実際出張でもヒルトンにも泊まった。それでポイント換算表をみるとハワイ島のヒルトンワイコロアに5泊だか無料で泊まれる。家族で無料で泊まらせてもらった。それ以外に大阪のユニバーサルスタジオに行った時にもヒルトン大阪に無料で泊まったりとかした。
外資系の大手に勤めているとこういうベネフットはけっこうある。ヒルトンだけじゃなくてマリオットでもけっこういい思いをした。それから航空会社のマイルはよく稼いだ。英語ではフリンジベネフィットと言うらしい。わたし以外の社員も皆上手に使っていたはずだ。こういうのは入ってみないとわからないけど、外資系の大手はけっこう良いと思う。外資系というのは女性の昇進に積極的だし、昇進しなくても女性は首になりづらい。英語が多少使える女性なら外資系企業というのは良い選択肢かもしれない。最近は大手でも買収されて外資系は増えているから。
男性はまあ相当自信があるならやってみたらおもしろいと思うけどまず昇進が辛い。日本企業みたいに順送りの昇進はないし管理職は外からも入ってくるし、それからひとつのポジションを割と長く勤める。わたしは40代半ばで営業の責任者に昇進したけどその後10年ほどその場にあった。つまりわたしの後の世代はなかなか昇進できないのである。社内の権謀術数はドラマ並みだ。そういう博打的な面を嫌って日本のいわゆる優等生はあまり入ってこない。わたしが中途で入ってあれよあれよと出世したのは自分が実績を上げた部分もあるけど相手が弱かったという面もある。日本の企業だと優秀な奴でも潰されたり、あるいは上手に乗られて利用されたりでなかなか突出はできないはずだ。一発勝負したいという人には外資系はオススメだ。
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