新築ワンルームマンション
確かにカタログでは分譲マンションか?と思えるくらいに立派である。多分実際に見てもそれなりの質感なんだろうと思う。立地は都心の駅からとても近い。都心というのは山手線かその中という意味である。確かに借り手は家賃次第でもあるがすぐにつくと思う。想定されているマンションの家賃が12万円とあった。一年で144万円。そこから管理費と修繕積立金とたぶん賃貸管理料とかそして固定資産税とかを払うと手取りで100万円くらいか?
細かな話だが気になったのは修繕積立金が安すぎる。将来、資産価値つまり賃貸料を貰えるくらいに維持しようとすればかなりまとまった出費が必要なはずだがそこは棚上げみたいだ。
売値は3500万円。諸経費を入れると3700万円くらいか? このマンションを8割の人間が借金をして買うそうである。ローンを組んでも賃貸料収入で賄えるということになっている。だがそれは家賃が12万円で維持できての話である。
それにしても元本が取れるのは37年後。最初の10年くらいは12万円維持できるかもしれない。だが30年40年は無理に決まっている。たぶん十数年後には家賃を下げざるをえない。そうすると赤字になる。その赤字はオーナーが別の財布から補填せざるを得ない。ローン残高は家賃のように時がたって自然と下がることは決してない。
それでも30年とか35年後に資産が残りますよ。継続的に家賃が入りますよという説明がある。自分で年金のように貰ってもいいし、家族に資産を残せますよ。生命保険の代わりにもなりますというトークも出てくるだろう。3700万円で買ったワンルームマンションが30年40年後にどれだけ資産価値があると言うのだろう? 維持するのにコストがかかるばかりであろう。
自分で住んでもいいという説明もあり得る。だがほとんどが賃貸のワンルームマンションに住んで快適と思えるかどうか? 言っては悪いが賃貸ばかりのマンションは住民同士のトラブルも多い。一時住まいの人間ばかりだから。
正しい計算方法はこうである。まずマンションはローンを組んで買うと支払いは7000万円くらいにはなる。それを家賃で補填するがだんだん家賃は下がって行くので30年で半額くらいにはなる。つまり家賃収入はせいぜい100万円x30年の75%くらいになる。つまり30年で2200万円。空き家もあるだろうから丸めて2000万円でいい。7000万円から2000万円を引いた5000万円はオーナーが自分で払えということである。そうすればローン返済後に家賃がもらえるでしょう。わたしで言うと99歳になるまで5000万円払って、それでようやく月に数万円の家賃を手にする。そこから計算して行くと5000万円の元がとれるのはたぶんわたしが200歳になった時だ。その時にマンションがどうなっているか? 見当もつかない。わたしがどうなっているかは見当はつくけどね。
ではキャッシュで買えばどうなるのか? 少しまともな計算になるが、だがまとまった金を持っていたらこんなマンション買う必要がない。4000万円のキャッシュがあるなら違うことを考えた方がずっと現実的だ。だいたい運用なんてしないで遊んで使ってしまえばいい。元気なうちに遊ぶに限るのである。
それにしても世の中の多くの大家はどういう計算をして借金しまくって不動産を買うのだろうか?まったく理解できない。思えば業者の接待ゴルフを受けて、おまけに旅館ペアでの宿泊券ももらって、早速予約したが、この金もどこから出ているのかと言うと元はと言えば、みんなどこぞの大家の払った金である。わたしは儲かっているんだから言うことはないな。
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