損きりと塩漬け

2017年08月30日
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株式投資
よく迅速な損きりができるようになったら一人前と言うけど、これはほとんどの素人には当てはまりません。そんな偉そうなこという人間がもし身近にいたら、その人間がどんな生活をしているかよく観察されたらよいでしょう。もしその人が労働もしないで遊んで暮らしていけるくらいでどうも相場でまとまったお金をゲットしているようであれば、それはその人はプロだから真似しちゃいけません。今の本業を全部捨てて相場で生きようなんてのは普通の労働人がすることじゃない。

いやそうではない。でもその人はなんとか相場で生き残っている。多少は勝ち越しているみたいだ。そうだとしたら、やはりそこは考えないといけません。そんな大して勝ってもいない人間の真似をしてそれもあーだ、こーだと試行錯誤してストレス抱えて下手すりゃ失敗もして、それで大して儲からない。損もありうる。そんなことするくらいなら、本業に打ち込むとか、あるいは家族と楽しむ時間を増やすとか、趣味に精を出すとかしたほうが人生の充実度は高い、とわたしだったらそう思います。

相場なんてのはそんな思ったほど儲かるような甘いもんじゃないけど、ギリギリやって必死に生き残るほどのもんじゃない。プロじゃないんだから。本業で稼げる分が己の間尺とわきまえたほうがずっと賢いでしょう。生き残りが第一? それはプロの話。生き残る一番簡単で確実な方法はやらないことです。ちなみに引きこもりのサラリーマン程度の稼ぎのトレーダーは専業には違いないだろうけど私はプロだと思ってません。

迅速な損きりができるようになった、自称中級者とか上級者は塩漬けをバカにするでしょう。塩漬けが嫌だから損きりしているわけだから。でもそれなりの会社をそれなりのタイミングでエントリーしているなら、別に道中下がっていたって気にすることはありません。どうせ最後売る時に儲かるなら道中いくらで推移しようが関係ないのです。

つまるところそれなりの会社の株をそれなりのタイミングというか価格でエントリーするか?どうなっても損しない価格で入ればあとは待っていればいいわけです。ナンピンとか分割という話題もありますけど、これも大きな意味ではどうでも構わない。一回一回の売買が損しないレベルでコントロールされていれば、結局勝つでしょ。もし下がってもチャンスと思えば買い足していけばいいわけです。ただ上手にやると儲けも大きくなるということです。

天井も底もわからないとはよく言いますけど、底はうまくやれば拾えるだろうとは思います。
そこは資金とエントリーのやりかた次第。わたしの場合だとトヨタを3000円あたりでようやくそろそろとエントリーして、次第に買い増していったけど、結局2500円くらいで底を打ってしまった。自分としては資金的には1000円切っても買えるくらいだったけど、そこで底。結局想定資金の半分以上は出動しないで終わっちゃいました。それでいいわけです。その後リバウンドして一旦売って、また下がったところで買い直したってのを入れましけど、結局売る時は6000円手前くらいから売り上がって全部6000円前半で売り切りました。どうして6000円かと言うと、買う前から6000円で売ろうと決めていたのです。

トヨタ株はその勢いでまだ上がったけど、その後下がって結局いいところで売ったと思ってます。人気で決まることだから天井はそれはわからない。自分で決めた値段で売るだけです。なんで6000円かは前も書いたけど、トヨタの市場価値は20兆円くらいだろという自分なりの値ごろ感です。そんな難しい計算いらない。借金もなくて毎年2兆円の利益をあげる会社でスキャンダルが怖くもないし、東電みたいな利益構造の怪しさもない。倒産も考えられない。20兆円のものが10兆円になってようやく買いだして、それでも3兆円くらいにまで下がってもまだ買ってやろうとそういう勝負だったわけです。

こんなうまくやらなくてもトヨタは長いこと3000円台をウロウロしていた。そんいう時に別にポツリと買ってもいいわけです。それで6000円で売れば十分儲かったでしょうね。わたしは知人からけっこう聞かれました。どうやったら儲かるのか? それでトヨタを今買って6000円になったら売ればいいですよと、みんなにアドバイスしていた。誰も言う通りにしない。ある知人なんかトヨタは8000円になるからと6000円超えてから買っている。そう評論家が言っているからと。その人はその後の上げ下げの中で結局ほとんど儲からずに売ってました。

人生本業に精をだして一生懸命働いていれば、これはチャンスだなと思えることが人生で一度か二度はあります。いいですか一年に一度とかじゃないですよ。人生でせいぜいあっても3回くらい。でもそれだけあれば十分です。普通に働いていて、ローンのない自宅があって子供の教育費の段取りさえできれば、それはもう楽勝の人生になります。食うだけなら何をやってもいいのです。そしたら嫌な仕事なんかしなきゃいいのです。ますます楽しくて仕方ない人生になる。

運がいい人は若い時に来るかも知れない。遅く来た人はそれまでずいぶん搾取されてしまうけどまあ仕方ない。そこは運です。ただその運が巡って来る時に準備ができていないといけない。せっかくのチャンスなのにそこで動けないと言うか動ける状況にない人があまりに多いのです。本当のチャンスじゃないところで動いてしまう。準備ができていると、チャンスというのはそんなにみきわめるのが難しいものではないとわたしは思います。



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