高齢者を狙う投資信託

2016年10月24日
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マネーと生活
かみさんが毎日NHKの朝ドラを見ているのでそれに続いてアサイチという番組を見るのが通例だ。見るというか流れている。今日の特集は投資信託。それも高齢者がターゲット。一流の証券会社で口座を持っていたお年寄りが4000万円の老後資金を1300万円にまで減らしてしまった。その売買の履歴を見ると営業の進めるままに難しい商品の売買を繰り返している。2700万円の損だがそのうち700万円が証券会社の手数料。そのお年寄りは定期的に分配金がもらえるので利益が出ていると思い込んで損していると思っていなかった。証券会社に行くときちんと説明してサインをもらい電話の録音もあるとの説明。大手の証券会社だから弁護士に相談して訴えられても負けないようになっている。こうやって年寄りの金を食い物にする。詐欺で立件はできないがこういうことが大証券会社によって公然となされている。

これとまったく同じことをやられたのがわたしの養母のしげちゃん。シゲちゃんはわたしから見れば他人で、結局今はわたしが面倒を見ているが、元気な時は一人で清水の家に住んでいた。そこに有名な証券会社の営業がやってくる。話し相手を務めて高齢者の到底理解できないような商品をすすめて、それで定期的に配当金がもらえるかたちのもの。生活費の足しになりますよというセールストークは証券会社では高齢者向けの定番なんだろう。それで頻繁に売買されてしげちゃんがいくら損したかは忘れたが1000万円くらいはやられたと思う。

担当者は何度か変わっている。いろいろ細かな手口はあるんだろう。とにかく、しげちゃんと一緒に証券会社に口座解約に行った。そしたら証券会社の営業と課長が出てきて今朝のNHKと同じ説明をした。わたしは事前に調べて仮に訴えても敵わないと知っていたし、ましてや実の母親でもないので他人の金だ。そんでやんわりと指摘したが、そしたら課長の声が震えている。いまにして思えば仮に法的に負けないとしてもそれは会社が負けないだけで、顧客とトラブルを起こしたりすればサラリーマンとして当然査定と昇進に影響するんだろう。だからそれが怖くてその課長は緊張していたんだろうって思う。当たり前だが、自分のことしか心配していない。

こういったことが一流の金融機関で今も公然だか隠然か、粛々と行われている。営業成績をあげるために老人を食い物にして。それで食い物にしたサラリーマンも同じく会社の奴隷でそして一生搾取される働き蜂である。まあシゲちゃんの金ということで他人の金であるが、その後しげちゃんの面倒をわたしが見ることになって、結果として住むところとか老人ホームの入居とかで、しげちゃんが損した分以上の金はわたしの財布から出て行く羽目になった。しげちゃんが損していなかったら自分で払えたんだと思うが損したものは仕方ない。

しげちゃんには相談できる身寄りがいなかった。財産は姪っ子とか弟に譲って面倒を見てもらおうと思っていたようだが、そういう展開は彼らが望まなかたようだ。そこで相談相手のいない年寄りに証券会社が忍び寄り、そして配当金などと売り込む。結局いいように蹂躙される。しげちゃんは自分の話を聞いくれる営業マンが好きで、親切な人だったと最後まで言っていた。まことに恐ろしくもせつない話である。

わたしの知り合いに大証券会社の社員がいるが、今は心臓が弱くて運動もできない。酒も飲めない。よく入院もしている。仕事はものすごいストレスだったと言っていた。そう言えば引退した銀行員の知り合いもこれは別の意味だろうが仕事のことなど思い出したくないとも言っていた。
相当のストレスがあったんだとは思う。長年の証券会社での仕事は彼の体を蝕んだんじゃないだろうか? まったく影響がなかったとは思えない。

わたしの目の前で声を震わせていた証券会社の課長、自分がしてきたことが自分に返っているんだろうが、あれじゃ体を悪くするだろうなって、そう思う。そうまでしてそれでさほど恵まれるわけじゃない。わたしのほうがはるかにお気楽でそして豊かだ。結局せつないラットの話である。

しげちゃんは大金を損したがよくわかってない。わたしは説明もしなかった。返ってもこないもの知らないほうが良い。わたしが面倒見ると決めた以上お金のことはわたしにまかせておけば磐石である。ハルトモがいて本当によかったってシゲちゃんはいつも言う。悪い気はしないね。

強さは優しさである。優しさは言葉に宿るように一見見えるが実は幻である。優しさは行動に宿る。子供のころにそれをわたしはすでに学んでいた。ひどい生い立ちだと思ったが肥やしになったのか、自分がしたのか。結果オーライである。

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ハルトモ
Posted by ハルトモ
自由人ハルトモ。那須とさいたまを毎週往復するリゾート&リタイアライフ、そして旅、投資ネタもありのブログです。
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