心でなく行動を読む

2015年12月13日
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人生の考え方
高校大学と学生の時には麻雀とか、あとトランプで金を賭けていた。わたしはよく勝ったんだけど自分で勝負事は得意だなってわかっていた。わたしは人の行動を読むのが天才的に上手いのね。実際は天才じゃなくて後天的に谷底での英才教育で得たものだ。人の行動を読むために逆に自分から刺激を出してその返り方で読むとかもした。潜水艦のソナーみたいなもん。わたしはすごく無神経に見えるし事実一般の人から見ると無神経なんだけど、実は全然違う視点では非常に細やかでそれでよく人の観察をしている。重要なサインを見逃さない。だからビジネスでも結果が残せたし、たくさん敵がいても最後までこけなかった。

行動を読むのと気持ちを読むってのは近いけど違う。だって人間てのは心にもないことを言うし嘘もつく。思っていることと違うことをする生き物。さらに考えだって状況次第でコロコロ変わる。心の中なんて結局見えるもんじゃないし実は見えても意味はあまりない。そもそも自分で自分の心の中をわかっている人間もいないとわたしは思っている。自分は冷静なつもりでいるとか自分で思っていてもそうじゃないてのが判りやすい例だし、自分は短気な人間だと思っていても本当の短気かどうかは人との比較で決まるから他人の心が見えない以上自分のことがそうは簡単にわからないのは当然。

でも行動は見えるしかなりの精度で予測が可能だ。つまりこの人間は今はこういう考えで事実そう言っているが、状況が変化してこうなったらこういうことをきっと言い出すだろうとか、実は考えは違っていてもその場ではこういう発言をするだろうとか、これはその人間の全部を別に知ったり理解する必要もないし、そして実際どう思っていようがその行動の方が実は重要でそれがわかれば十分だとわたしは思う。

勝負事でもビジネスでも、こいつはこう状況ではこうするとわかれば、それは都合が良いと思えばそういう状況を作り出す努力をすれば良いし、まずいと思えばそういう状況を避ける努力をする。それはかなり現実的かつ具体的に対応可能である。こいつはこういう場合は調子に乗ってくるからと足をすく用意をして待っているとか、こいつはこう出れば降りるだろうとか。

今でも覚えている、同級生とポーカーをしていた。ケー君が一枚のカードを交換した。一枚だけ換えるときにケースはいろいろあるがいずれにせよなんか狭いところを待っているわけだ。そして彼が新しいカードを取った瞬間のその目の動きをわたしは見逃さなかった。よいカードが入ったのだ。けー君はそこで初めて目をあげて周りを見渡した。多少余裕ができたのだろう。わたしはわざと彼を見続けた。そしてわたしと目があう。わたしは軽くニヤリとするかしないかして視線を外した。けー君は慎重な人間だからたぶんわたしに見破られたかもしれないと感じたはずだ。さてわたしのカードはブタであったが、幸いけー君以外はみな降りた。わたしは悠々と賭け金を釣り上げに出た。最初彼はついてきたがそのうちプレッシャーに耐え切れずになんとストレートが出来ていたのに降りてしまった。彼は言った。ハルトモは俺がいいカードを持っているのを承知で勝負している、だから降りる、と。彼の心の中までわからないが、ただこいつはこうなったら降りるという確信はわたしにはあったね。

さてわたしは自分がブタであるとは見せずにカードを混ぜてしまった。けー君は一生真実を知らずに終わったわけだが、そこにはわたしが皆からどう見られているかという冷静な判断がある。ハルトモも慎重な男でこれはという勝負をかけてくるときはそれなりの手が入っていると自分は周りから見られている。そういう伏線があってこの技が決まったのである。

もちろんこれが結果として裏目にでる場合もあるだろう。けー君がとことんついてきて勝負をせねばならないケースだ。そうなったらその時のことだが、ただ皆は驚くだろう。ハルトモはブタなのにこういう勝負をしてくる時もあるのかと。 そうなるとハルトモの見方が変わるというかわからなくなる。そしたら今度はその新しい状況を利用してまた勝負をしかけていけば良いわけである。

ビジネスの世界もにたようなものだ。顧客がどういう人間か判断して買うと決めることができる状況を作り出してあげればよい。社内でも承認却下や賛成反対とあるが、承認する状況を作り出してやれば良い。その人間ごと受け入れられる状況は違うのである。面子を守ることで満足する奴もいる、面子を立ててやれば良い。責任を負いたくない人間もいる、責任がかからないようにしれやれば良い。ヒーローになりたい奴もいる、ヒーローにしてやれば良い。けっこうシンプルなのである。

そういう状況が作りだせないなら相手はノーと言うだろう。しがみつかず適当につなげて次回のチャンスを待つ。これはという時に全力をあげてそしてその勝負は落とさない。要諦は心を読むではなく行動を読むということ。そのバックグラウンドには観察眼と判断力、さらに行動力が必要になる。何が欠けてもうまくいかない。

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